蒸し器やオーブン機能がないと、焼き芋は家で作れないとあきらめていませんか?
まず結論からお伝えすると、電子レンジだけで焼き芋は作れます。600Wで一気に加熱したあと、200Wでじっくり温める2段階加熱が、甘い焼き芋を作るポイントです。
「買ったさつまいもを手軽に焼き芋にしたい」「家にあるのはオーブン機能のない電子レンジだけ」という方向けに、この記事では加熱時間の目安、失敗しない3つのコツ、余った焼き芋の冷凍方法まで解説します。
1. さつまいもの甘味を引き出すためのポイント
さつまいもの甘味を引き出すポイントは、ゆっくりと加熱することです。
さつまいもにはβアミラーゼというでんぷん分解酵素が含まれており、加熱するとでんぷんを麦芽糖に変えるため甘くなります。
甘味を引き出すためには、麦芽糖が生成される温度である65〜80℃を保つことがポイントです。
高温で一気に加熱すると、βアミラーゼが十分に働く前に温度が上がりすぎて、甘みが乗りにくくなります。電子レンジでは「70℃まで一気に加熱したあと、70℃をキープしてゆっくり温める」流れを意識しましょう。
電子レンジは、600Wなら数分で70℃前後まで到達できるのが利点です。最初は600Wで一気に温度を上げ、そのあとは200Wに切り替えて温度をキープすれば、βアミラーゼがしっかり働く時間を作れます。
なお、甘さと食感は品種によっても変わります。品種選びのコツは、次の記事でくわしく解説しています。

2. 電子レンジでのおいしい焼き芋の作り方
電子レンジでおいしい焼き芋を作るには、70℃まで一気に加熱したあとに、70℃をキープしてゆっくりと温めることです。早速作り方を見ていきましょう。
2-1. 用意するもの
- さつまいも(1本)
- ペーパータオル
- ラップ
- 竹串
2-2. 加熱時間の目安
1本200g前後のさつまいもを加熱するときの目安は次のとおりです。
| さつまいもの本数 | 600W | 200W |
|---|---|---|
| 1本 | 1〜2分 | 8〜10分 |
| 2本 | 2〜3分 | 12〜15分 |
※あくまで目安です。レンジの機種やさつまいもの大きさで仕上がりが変わるため、竹串の通り具合で判断してください。
加熱が足りないと食感が固く、加熱しすぎると水分が飛んでしまいます。長い時間を一気に加熱するより、様子をみながら少しずつ加えるのがおすすめです。
2-3. 作り方の手順
- さつまいもをきれいに水洗いし、濡らしたペーパータオルに乗せ、全体を包んでください。さらに上からラップで隙間なく包みます。


- 電子レンジ600Wで1〜2分加熱します。その後、200Wで8〜10分ほど加熱しましょう。200Wの設定がない電子レンジは解凍機能を使用してもOKです。
- ラップとペーパータオルを外し、厚みのある部分に竹串がすっと通れば完成です。固い場合はラップとペーパータオルを戻し、電子レンジ200Wで30秒ずつ加熱をプラスして様子をみてください。
オーブンや炊飯器で焼き芋を作りたいときは、次の記事でくわしく解説しています。
3. 失敗しないための3つのコツ
電子レンジ焼き芋は、ちょっとしたコツで仕上がりが変わります。失敗しないための3つのコツを解説します。
3-1. 濡らしたペーパータオルとラップで包む
さつまいもはそのまま加熱すると、表面から水分が逃げてパサパサになりやすくなります。
濡らしたペーパータオルとラップで包むと、蒸気がさつまいもの周りに閉じ込められ、ムラなく加熱できるのです。パサパサ防止だけでなく、加熱ムラによる生焼けも防げます。
3-2. 200Wでじっくり加熱する
600Wだけで最後まで加熱すると、温度が急上昇してβアミラーゼが働く前に加熱が終わってしまいます。
最初の600Wで1〜2分は一気に温度を上げ、その後は200Wに下げて65〜80℃付近をキープするのが、甘さを引き出すコツです。200Wの設定がない場合は、解凍機能で代用しましょう。
3-3. 加熱しすぎる前に竹串で確認する
長時間加熱しすぎると、水分が飛んでパサパサになったり、硬くなったりする原因になります。
竹串がすっと通ったら加熱を止めるのがサインです。固い場合は、30秒ずつ追加加熱して様子をみてください。一度に長く加熱せず、少しずつ確認するのが失敗しないポイントです。
4. 食べきれない焼き芋は冷凍して絶品アイスに!
電子レンジで焼き芋が作れるからといってついつい作りすぎてしまったり、大量のさつまいもの消費に困ったりしたときには、焼き芋を冷凍しましょう。
1本丸ごとであれば、電子レンジで温め直して焼き芋として楽しむこともできますが、凍った焼き芋は絶品アイスになります。
焼き芋を食べやすい大きさにカットして、ラップに包んで保存袋に入れて冷凍するだけ。
食べるときは常温で5分ほど解凍すれば、すっとスプーンですくえるようになります。そのままでもおいしいですが、バニラアイスや生クリームを添えても楽しめます。

生のさつまいもをカットして冷凍しておくと、調理がさらに楽になります。冷凍保存の方法は、次の記事で解説しています。
5. 電子レンジ焼き芋に関するよくある質問
5-1. ラップなしでも作れますか?
作れますが、水分が逃げてパサパサになりやすいのでおすすめしません。
濡らしたペーパータオルとラップで包むと、蒸気が閉じ込められてムラなく加熱できます。包まずに加熱するより、包んだ方がしっとりとした仕上がりになります。
5-2. 加熱しすぎてパサパサになってしまったら?
つぶしてマッシュにすれば、別の料理で活用できます。
スイートポテトやさつまいもポタージュなど、ペースト状にして使う料理がおすすめです。次回からは竹串の通り具合をこまめに確認し、200Wでの追加加熱は30秒ずつにしましょう。
5-3. 洗ってからレンジに入れていいですか?
表面を水洗いしてから包むのが基本です。
この記事の手順どおり、きれいに水洗いしたさつまいもを濡らしたペーパータオルで包みましょう。さつまいもの正しい洗い方は、次の記事で解説しています。
5-4. オーブン焼き芋と味は変わりますか?
電子レンジは時短でしっとり仕上がり、オーブンは時間をかけて焼くため蜜が凝縮され香ばしさが増します。
どちらの場合も「一気に加熱してから低温でキープ」という考え方は共通です。時間の取れる日はオーブン、手早く済ませたい日は電子レンジと使い分けましょう。
まとめ
- 電子レンジでも焼き芋は作れる。600Wで1〜2分→200Wで8〜10分の2段階加熱が基本
- 甘味のポイントは、βアミラーゼが働く65〜80℃をキープしてゆっくり加熱すること
- 濡らしたペーパータオル+ラップで包むと、パサパサと加熱ムラを防げる
- 竹串がすっと通ったら完成。固い場合は30秒ずつ追加加熱する
- 食べきれない焼き芋は冷凍すれば、絶品アイスとして楽しめる
電子レンジがあれば、家中にオーブンがなくても甘い焼き芋が楽しめますよ。ぜひ試してみてください。

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