さつまいもに豊富に含まれているものといえば「食物繊維」。
料理にもお菓子にもなるさつまいもは、便秘の解消やダイエットにも強い味方ですよね。
今回は、そもそも食物繊維とはなんなのか、さつまいもに含まれている食物繊維の量はどのくらいなのか、私たちの身体にどのような効果をもたらしてくれるのかなどをくわしくご紹介していきます。
目次
1.食物繊維とはどんな栄養素?
さつまいも以外にもさまざまな食品に含まれている食物繊維。大きく分けると2種類に分類することができます。まずは食物繊維とはどのような栄養素なのかチェックしていきましょう。
1-1.食物繊維の種類は2種類
水溶性食物繊維
水に溶ける食物繊維「水溶性食物繊維」。
ネバネバと粘着性があるので、胃腸内をゆっくり移動し、糖質の吸収を穏やかにしてくれます。吸着性もあるため、小腸のコレステロールや胆汁酸を吸収し、スムーズな排泄をサポート。
大腸で発酵、分解されるとビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。
不溶性食物繊維
水に溶けない食物繊維「不溶性食物繊維」。
胃や腸で水分を吸収して大きくなり、腸を刺激し、便通を促してくれます。
水溶性食物繊維よりも発酵性は低いですが、大腸で発酵、分解されるとビフィズス菌などの善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えてくれる効果が期待できます。
2.さつまいもに含まれている食物繊維の量
2-1.皮なしのさつまいもに含まれている食物繊維の量
さつまいもの食物繊維は、皮なしと皮付きで量が変化します。
皮なしのさつまいもに含まれている食物繊維の量は、100gあたり水溶性食物繊維が0.6g、不溶性食物繊維が1.7gとなっています。
2-2.皮付きのさつまいもの食物繊維
皮付きのさつまいもの方が、食物繊維の量が多いです。100gあたり水溶性食物繊維が1.0g、不溶性食物繊維が2.8gとなっています。
野菜はさつまいもに限らず、皮付きの状態の方が、栄養素が高い傾向にあります。
3.さつまいもは他の野菜より食物繊維は多い?
さつまいもは食物繊維が多いイメージがありますが、他にも多い野菜はたくさんあります。
レタスやキャベツとくらべるとさつまいもの方が食物繊維は多いですが、グリーンピースやえだまめ、ごぼう・ほうれん草などには、さつまいもよりも多くの食物繊維が含まれています。
4.さつまいもの食物繊維から得られる効果
4-1.整腸作用があり、便秘に効果的
さつまいもには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がどちらも含まれています。
どちらの食物繊維も整腸作用が期待でき、とくに多く含まれている不溶性食物繊維は便のかさを増して、ぜん動運動を活発にしてくれるため、便通を促進してくれるので、便秘に効果的といえます。
ただし、ひどい便秘の人はぜん動運動の機能が低下していることが多く、不溶性食物繊維を摂りすぎると、便のかさが増えすぎて移動できなくなってしまい、逆効果になることもあるので気をつけましょう。
4-2.血糖値の上昇を抑える
水溶性食物繊維は、糖質の吸収を穏やかにしてくれるため、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。
生活習慣病の予防にも効果的なのはうれしいですね。
4-3.血中コレステロール値の低下
水溶性食物繊維は、コレステロールから作られる胆汁酸の排泄を促してくれるので、血中コレステロール値も抑えてくれます。
5.さつまいもの食物繊維を気軽に摂るには
さまざまな調理方法があるといっても、毎日さつまいもを摂るのは難しいですよね。
食事で取り入れるのであれば、炊き込みご飯やみそ汁の具として取り入れるといいでしょう。皮に多く食物繊維が含まれているので、皮付きのまま調理すると、約1.5倍の食物繊維を摂取することができます。
間食であれば、「干し芋」がおすすめ。皮をむいて蒸した場合は100gあたり2.3gの食物繊維しか摂取できませんが、干し芋にすると100gあたりで食物繊維が5.9gも摂取可能です。
干し芋はスーパーやコンビニで手軽に入るのも魅力的。ただし、カロリーと糖質は高めなので、食べすぎには注意してくださいね。
また、同じお菓子でもチップスや芋けんぴは油で揚げているため、干し芋よりも高カロリーになるので気をつけましょう。
まとめ
さつまいもは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がどちらも含まれている食材です。
野菜の中でずば抜けて食物繊維の量が多いというわけではありませんが、料理でもお菓子でも楽しむことができ、ビタミンなどの他の栄養素も摂取できるという魅力があります。
整腸作用が期待できるので、ダイエットだけではなく、便秘など胃腸の調子を整えたいという人もさつまいもを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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