さつまいもは秋のイメージが強いですが、土に埋まっているので見えないこともあり、いつ頃収穫すればいいのかよくわからないという人も多いのでは?
せっかくさつまいもを育てたのに、収穫時期を間違えて、味や食感に影響したら悲しいですよね。
今回は、さつまいもの収穫時期を品種ごとにくわしく解説していきます。正しい収穫方法や保存の仕方もご紹介するので、さつまいもをおいしい状態で味わうために覚えておいてくださいね。
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目次
1.さつまいもの収穫時期の目安
さつまいもはつるぼけなどが起こらなければ、基本的には生育期間が長ければ長いほど太り続け、大きくなっていきます。
しかし、ずっと畑に置いておいて霜などに当たってしまうとさつまいもは腐りやすくなってしまいます。
なので、さつまいもは適切なタイミングで収穫をすることが大切なのですが、実はさつまいもの収穫適齢期というのは地上部の様子だけで判断をすることができません。
サツマイモの収穫時期は地温の積算量で決まるといわれており、平均気温の積算温度が2200~2500℃度になる、植え付けから約4カ月後(120~140日程度)に葉や茎が黄色くなり始めるころが収穫の目安です。
さつまいもの品種によっても収穫時期は前後するので、品種ごとの収穫時期は次の項目で紹介します。
2.さつまいもの品種ごとによる収穫時期
秋の味覚のさつまいも。品種による差はありますが収穫時期はだいたい 9月〜11月が中心になります!品種によっての収穫時期の目安に差がでてきますので、それぞれの品種について詳しくみていきましょう!
2-1.安納芋の収穫は9月下旬から12月上旬!
ここ数年、人気が高まっている安納芋は鹿児島県種子島の特産物。ねっとり系のさつまいもとして有名な安納芋の1番の特徴は糖度が高いこと。また、安納紅は表皮が赤いのですが、安納こがねと呼ばれる表皮が白い品種もあります。
安納芋は4月下旬から7月上旬までに植え付けを行い、収穫時期は9月下旬から12月上旬になります。一般的な時期より少し幅がありますが、タイミングとしては葉の一部が枯れてきて黄色みを帯びてきたら収穫の準備をしてください。
2-2.紅芋の収穫時期は10月から11月ごろ
沖縄でおいもといえば、紅芋を指します。全国的にも有名になった「紅いものタルト」など、スイーツの材料に使われることが多くなり、知名度も広がってきました。植え付けは5月から6月頃。収穫時期はその5ヶ月後の10月から11月です。
植え付けから4ヶ月目で収穫すると、紅芋特有の紫色があまり出ないので、本当に良い紅芋を収穫するのなら色も味も良くなる6ヶ月目頃が最適でしょう。
ただし害虫の心配があるので、収穫時期の見極めには経験が必要です。
2-3.紅はるかの収穫時期は10月から11月初旬
紅はるかは茨城県や千葉県、鹿児島県など広い地域で栽培されています。
蒸しいもにすると糖度が高い非常に美味しいおいもです。糖質の中でも麦芽糖の比率が高く、強い甘みのわりには後口がすっきりとします。外観や甘さがほかの品種よりも「はるかに優れている」ことが名前の由来だそうです。
九州など温かい地方では10月頃から収穫しますが、本州では11月初旬ごろです。
2-4.シルクスイートの収穫時期は9月下旬から10月!
2012年の発売以来人気上昇中のシルクスイートは、茨城県産や福島県産が多く見られますが、最近は熊本県や鹿児島県でもつくられており、生産地は日本各地に広がっているようです。
しっとりとした粘質で甘みが強いことが特徴。鮮やかな濃赤紫色の皮で形状は紡錘形、なめらかな肌の外観に優れている品種です。
収穫時期は、地域にもよりますがおおよそ9月下旬頃から10月となっています。
2-5.鳴門金時の収穫時期は8月下旬から11月頃
徳島県の特産である鳴門金時は上品な甘さと粉質の肉質が特徴の品種で、焼き芋をはじめ、天ぷらや大学芋など、揚げることで鳴門金時特有のほくほくとした食感を楽しめます。
収穫時期は8月下旬から11月頃、収穫の最盛期は9月から10月です。収穫後1ヶ月から3ヶ月寝かせて糖度がより上がった頃がおいしくなります。
2-6.紅あずまの収穫時期は9〜11月頃
関東地方で人気の紅あずま。茨城県や千葉県で栽培されています。
繊維質が少なく、甘味が強く、ホクホクとした食感が特徴で、焼き芋にぴったりのさつまいもです。
紅あずまの収穫時期は9~11月頃。約2ヶ月の貯蔵期間を経て、12~2月頃に旬を迎えます。
2-7.紅さつまの収穫時期は6~9月頃
鹿児島県が産地である紅さつまは、栄養価が高く、焼き芋にもぴったりのホクホクと甘味の強いさつまいも。他にも天ぷらやサラダなどにもおすすめ。また、さつまいもチップスにも人気の品種です。
紅さつまの収穫時期は6~9月頃。収穫後すぐに食べることができるのも魅力の一つです。
3.さつまいもの収穫方法
3-1.収穫目安の1ヶ月ほど前に一度、試し掘りをする
収穫のタイミングを計るために、必ず試し掘りをします。収穫できる大きさになっているか、一ツルだけ確かめる作業です。掘り出したさつまいもが十分成長していれば収穫します。収穫に適した大きさは、20~25cm程ですが、品種によって異なります。
さつまいもがまだ小さければ、土を元の通りに被せ、栽培日数をあと2週間延ばすと、程よい大きさのさつまいもが収穫できます。
試し掘りであらかじめ大きさを確認することで、予定していた収穫日を早くしたり、または遅くしたりと調整します。試し掘りは収穫予定時期の1か月前に行うとよいでしょう。
3-2.掘り起こす前に蔓(ツル)を切る
さつまいもを掘り起こす際は、まず鎌などを使い蔓を切ります。蔓を切っておいた方が掘り出す作業が楽になるため、蔓の根元を引っ張り上げ、地上4~5cm残して切り取ります。
3-3.掘り起こすときは周りから少しずつ!
掘り方のコツとしては、掘り出しやすいように、スコップでさつまいもの周りの土を柔らかくして、周りから少しずつ土を掘り起こしていくことがコツ。スコップをいきなり土に深く突き刺してしまうと、さつまいもを傷つけてしまいます。
さつまいもを傷つけると、傷みやすくなるので慎重に掘り出しましょう。
4.さつまいもの収穫で気をつける点
4-1.雨の後は収穫しない
さつまいもは表面が濡れると劣化が早くなり腐ってしまうので、収穫に適した日は、晴天が2、3日続いた晴れた日を選びましょう。土が程よく乾燥した日が最適です。雨の日はもちろんのこと、雨の後は足場も悪く、作業効率も低下します。
4-2.株ごと引き抜く
1本ずつさつまいもを掘り起こすのは厄介というものです。ここは株ごと引き抜きましょう。
伸ばした蔓から根が大きく成長する塊根をつけているさつまいもは、蔓が繋がっているので、1つの株から複数個のさつまいもが次から次へと出てきます!
一度に掘り出せず土中に残ったさつまいもを発見して、掘り出すのも楽しみです。
5.さつまいもの保存方法
5-1.天日干しをする
収穫したら、まず乾燥させることがポイント。さつまいもを一つ一つ切り離し、泥つきのまま2〜3日ほど天日干しをして、さつまいもが乾いたら、ついている土を払い落としてください。
さらに1週間日陰干しをすると、余分な水分の吸収を防げるので、より日持ちします。
5-2.一つ一つ包みダンボールで保存
さつまいもを保存するときは、新聞紙で一つずつ包んで、ダンボールに入れて保存します。ダンボールのふたは閉めて、上部に通気穴を開け、通気性を確保するとよいでしょう。
貯蔵に適する場所は、温度が13~15℃、湿度が80%程度の場所です。家の中では温度変化が少ない廊下や床下収納庫などの冷暗所が適しています。
温度が12℃以下になると低温障害を起こし腐る原因になりますので注意しましょう。農家では畑に穴を掘りもみ殻を入れてさつまいもを保存する方もいるようですが、家庭ではこのような方法で保存します。
5-3.水洗いは禁止
収穫後に気を付けたいことは、さつまいもが水分を含むと腐る原因になるので泥で汚れているさつまいもを水洗いしないこと。
そのため、天日干しの際にも土をつけたままで、干した後に土を払います。
より詳しいさつまいもの保存方法はこちら
6.収穫後に貯蔵すると甘くなる?
ようやく収穫したさつまいもですが、収穫してからすぐに食べてもさつまいもの甘さや美味しさを十分に堪能することができない場合があります。
これは収穫したあとに、先ほど紹介した段ボールに入れて13~16度の空間に一定期間保存しておくことで甘さが増してくる「貯蔵」という工程が大切になってきます。
貯蔵のポイントは収穫から1ヵ月ほど、長ければ2ヵ月ほどの間、13~16度くらいの温度と80~90%ほどの湿度で寝させることです。
7.さつまいものタイプ別のおいしい食べ方
7-1.紅はるか、シルクスイートなどのしっとりタイプ
紅はるか、シルクスイートなどのしっとりタイプのさつまいもは、シンプルに焼き芋や蒸し芋にすると、糖度が増してさらにおいしくなります。
また、ペースト状にするスイーツにもおすすめ。スイートポテトやムースなどを作りたいときにもおすすめです。
7-2.紅あずま、鳴門金時、紅さつまなどのホクホクタイプ
紅あずま、鳴門金時、紅さつまなどのホクホクタイプも、シンプルに焼き芋にするのもおすすめですが、幅広い料理に使うことができます。とくに煮物や天ぷらはこのホクホクタイプにおまかせ。
上品な甘さなので、ポタージュなどのスープにしてもいいですよ。
7-3.安納芋などのねっとりタイプ
安納芋などのねっとりタイプも、焼き芋にしてもおいしいですが、粘質性を利用してスイートポテトや羊羹、きんとんなどにするといいでしょう。
水分量が多いのでおかずではなく、スイーツ系がおすすめです。
まとめ
さつまいも収穫する時期や見極め方、収穫のコツ、保存方法は参考になりましたでしょうか?
さつまいもの収穫のポイントは、
・試し掘りをする
・晴れた日に行う
・まず蔓を切る
・さつまいもの周りから掘っていく
・収穫したさつま芋を水洗いしない
以上がポイントでしたね。
春に植えたさつまいもの苗を大切に育てて、秋の収穫時期に入ったら、保存方法にも気をつけて甘みのあるさつまいもを堪能しましょう。
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