【さつまいも栽培】つる返しの時期はいつ?正しいやり方とイモを太らせるポイント

【さつまいも栽培】つる返しの時期はいつ?正しいやり方とイモを太らせるポイント

さつまいもを育てていると、つるがどんどん伸びて「つる返し」という作業が必要になる時期がきます。聞いたことはあるけど、やり方が分からない…という方も多いのではないでしょうか。

つる返しとは伸びたつるに根がついたら、その根を土から剥がして、つるをひっくり返す作業のことです。
これをすることで、養分が株元のイモに集中し、イモがしっかり太ります。時期の目安は7月〜9月、つるに根が出てきたら行います。

この記事では、つる返しをする理由から、具体的なやり方、注意点まで順番に解説します。

1. つる返しを行う目的

つる返しは、さつまいもの収穫量を左右する大切な作業です。

さつまいものつるは、夏に向かってどんどん伸びていきます。放置していると、伸びたつるの節から根を出し、そのまま土に根を張ってしまいます。

イモは、この節から出る根に養分がたまって太くなったものです。つるの途中の根にそのまま根を張られると、つるの途中にもイモがつき、養分が分散してしまいます。

つる返しを行って途中の根を剥がすことで、養分が植え付けた株元のイモに集中し、イモがしっかり太るようになります。

2. つる返しを行う時期

つる返しの時期は、7月〜9月です。

植え付けから1〜2か月ほど経つと、気温の上昇とともにつるの伸びが活発になります。つるが地面を這って、節から白い根を出し始めたら、つる返しのサインです。

つる返しは1回で終わりではなく、つるに根が出るたびに、月1〜2回程度を目安に繰り返し行います。夏の間はつるの成長が早いので、畑を見て根が出ていたらその都度行うと覚えておきましょう。

3. つる返しのやり方

つる返しのやり方は、次の手順で行います。

  1. つるの根本を持って、たぐり上げる: 地面に根を張ったつるを、根元から先端に向かって持ち上げます。
  2. 土に張った根を剥がす: 節から出ている細い根を、土からベリッと剥がします。
  3. つるをひっくり返して戻す: 剥がしたつるを裏返して、葉の上に乗せるように戻します。

作業のポイントは、つるを切らないように剥がすことです。つるが根本から切れてしまうと光合成の効率が落ち、芋が育ちにくくなります。

4. つる返しの注意点

つる返しは、やり方によってはさつまいもの生育にマイナスの影響が出ることもあります。次の2つの点に注意しましょう。

4-1. 葉を裏返しすぎない

つるをひっくり返すと、葉が裏返しになります。葉の裏側は光を浴びるのに向いた構造になっていないため、裏返った葉は光合成の効率が落ちてしまいます。

また、つるを無理に返すと茎を傷めてしまうこともあります。

そのため、近年では「つるを裏返さず、土に張った根を剥がすだけ」に留める方法も増えています。根さえ剥がせば養分分散は防げるので、迷ったら根だけ剥がす方法でも問題ありません。

4-2. つるが長すぎたら切ってもOK

生い茂ったさつまいものつる

つるが隣の畝を覆うほど伸びてしまったら、つる返しにこだわらず、つるを途中で切ってしまって構いません

切ったつるには栄養がたっぷり含まれています。アク抜きをすれば、天ぷらやおひたしなどの料理にも使えます。つるの活用法については、次の記事でくわしく解説しています。

さつまいものつるを有効活用する方法!捨ててしまうのはもったいない魅力たっぷり

5. つる返しをしなくても良いケース

マルチシートを使った栽培では、つるがマルチの上を這うため、節から根が土に入りにくくなります。そのため、マルチ栽培ではつる返しが不要、または回数を減らせることが多いです。

ただし、マルチの隙間から根が入ることもあるので、つるの様子はこまめにチェックしておきましょう。

6. さつまいものつる返しに関するよくある質問

6-1. つる返しは必ず必要?

必須ではありませんが、行うことでイモの生育が良くなります。特に、つるが茂って地面に根を張っている状態なら、剥がすことで養分が株元のイモに集中し、収穫量のアップが期待できます。

6-2. つるボケの原因はつる返しをしないことだけ?

いいえ、肥料(特に窒素成分)の与えすぎもつるボケの主な原因です。つるや葉ばかりが茂ってイモが育たない場合は、肥料の量とつるの根の両方をチェックしましょう。

肥料によるつるボケについては以下の記事で詳しく解説しています。

さつまいもの栽培におすすめの肥料とは?やり方や元肥・追肥の注意点なども解説!

6-3. つる返しのあと、つるはそのまま置いていい?

はい、剥がした根と裏返したつるは、そのまま地面に戻して問題ありません。数日でつるは新しい向きに慣れます。

まとめ

さつまいものつる返しのポイントをまとめます。

  • つる返しはつるの節から出た根を土から剥がして、養分を株元のイモに集中させる作業
  • 時期は7月〜9月。つるに根が出たら、月1〜2回の目安で行う
  • やり方は「たぐり上げる→根を剥がす→ひっくり返して戻す」の3ステップ
  • 葉を裏返すと光合成の効率が落ちるため、根だけ剥がす方法でもOK
  • マルチ栽培では、つる返しが不要になることもある

つる返しは、さつまいもの収穫量を左右する大切な作業です。つるの様子をこまめにチェックして、根が出ていたら忘れずに行いましょう。

つる返しのあとは、収穫に向けてイモが育っていきます。収穫のタイミングについては、次の記事でくわしく解説しています。

さつまいもの収穫時期は葉と茎に注目!ベストなタイミングの見極め方を解説