
皆さんは、さつまいもを調理して何か1品作るときに、さつまいものアク抜きはしていますか?
「焼き芋にするときとかは、さつまいものアク抜きをしているのを見たことはないけど、調理にさつまいもを使うときはアク抜きって必要?」と思わる方もいるのではないでしょうか。
結論からいえば、さつまいものアク抜きは黒くなったり渋みをなくすためにも必要です。
この記事ではさつまいものアク抜きの必要性やアク抜きの手順、アク抜きが重要なさつまいも料理について紹介します。
目次
1.さつまいもの調理にアク抜きは必要!
さつまいもを切って、少し時間が経っていたら、切ったさつまいもの切り口が黒くなっていた…という経験はありませんか?
この切り口が少し黒く変色するのは、さつまいもに含まれているアクが原因なのです。
このさつまいものアクの成分は、ヤラピンやクロロゲン酸、タンニンで、主にさつまいもを害虫から身を守るためにあります。
このアクは口にしても体に悪い影響などはありませんが、さつまいもの渋みや苦味を感じる原因にもなってしまいます。
また、調理した際の見た目としても、結論として、焼き芋以外の料理では基本的にアク抜きをした方がよいでしょう。
アク抜きをすると見た目がよくなるだけでなく、調味料が浸透しやすくなるというメリットもあるので、調理をする際はさつまいもはアク抜きをおすすめします。
ちなみに、さつまいもの切り口にある黒い斑点も人体に問題なく食べられます。
詳細は、こちらの記事で解説しています。
それでは、さつまいもをアク抜きした方がよい理由について、もう少し深堀りしてみていきましょう。
1-1.アク抜きした方がよい理由
さつまいもは、調理する際にアク抜きした方がよいです。
理由は、下記のとおりです。
- 包丁の切断面が黒くなる
- 渋みや苦みの原因になる
- 食べたとき消化がよくなる
さつまいものアクは、ヤラピンやクロロゲン酸、タンニンと前述しました。
具体的には、ヤラピンのヤラピン酸、そしてクロロゲン酸やタンニンに含まれるポリフェノールが渋みの根源です。
少しわかりにくいので、下表にさつまいもに含まれる苦みや渋み成分をまとめました。
成分 | 概要 |
ヤラピン | 白っぽい液体で、苦みを感じる原因のひとつ |
クロロゲン酸 | ポリフェノールを含み、皮部分の渋みや苦みを感じる |
タンニン | ポリフェノールを含み、クロロゲン酸と鉄が反応して変色する |
アク抜きすると成分の特性上、水溶性で溶け出します。
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1-2.アク抜きする時間
さつまいものアク抜きをする時間の目安は、普通の水道水に浸した状態だと約10~30分です。
次の日にさつまいもを調理することがわかっていれば、前日にカットし一晩水に浸しておいても大丈夫です。
ちなみに、一晩さつまいもをアク抜きした状態だと、口のなかで噛んだときに粘り気なく美味しく召し上がれます。
1-3.アク抜きをしている時間がないときは
さつまいものアク抜きには、少なくとも約10分は時間を要します。
なかには、すぐに調理しなければならない場合は「アク抜きをしている時間なんてない!」という状況もあるのではないでしょうか。
急いでいるときはアク抜きの時短方法として、お米を研ぐ要領で水と手でかき混ぜながら水が濁らなくなるまで繰り返すことで、アク抜きの時短ができます。
また、アクは皮の近くに多く含まれているため、厚めに皮を剥くことで、アクの量を減らすことができます。
2.さつまいものアク抜きをするおすすめの方法
さつまいものアク抜きは、難しいことではありません。
まずは、一般的な方法として、普通の水でさつまいものアク抜きの手順を下記に紹介します。
- さつまいもを水で洗う
- 料理に合わせてカットする
- さつまいもが浸るくらいに水をさらす
- 2~3回、10~20分おきに水を取り替える
- さつまいもの水分を拭き取って終了
さつまいもを洗って、料理の使い道に合わせた大きさに切ります。
皮を剥く場合は、この時点で皮を剥いておきましょう。
切ったらすぐに水にさらします。
水にさらしていると、水が白く濁ってきますが、これがアクが抜けている証拠です。
2~3回、10~20分おきに水を取り替えて、水が濁らなくなるまでさらしてください。
水が濁らなくなったら、キッチンペーパーでさつまいもの水分を拭き取って終了です。
上記手順でも、さつまいも本来の素材の味が楽しめますが、塩水や加熱、電子レンジなどでアク抜きするとさらに美味しくなります。
詳しくみていきましょう。
2-1.塩水に10~30分さらす
さつまいもを塩水で10~30分さらしてアク抜きをすると、調理したときに甘みが増します。
塩水とさつまいもに含まれるブドウ糖が相乗効果を発揮し、食べたときに甘い味覚が感じられます。
2-2.約80度のお湯で5~7分茹でる
一口サイズのさつまいもを、約80度のお湯で5~7分茹でるとアク抜きできて、渋みや苦みを取り除けます。
同時に、えぐみの根源となるシュウ酸も加熱によって溶け出すため、さらに美味しく食べられます。
ただし、お湯で茹でるため、水分を含みやすくネットリした食感になります。
2-3.電子レンジで3分加熱する
さつまいもは、電子レンジによる加熱でもアク抜きできます。
一口サイズにカットしたさつまいもであれば、500Wの電子レンジで3分加熱します。
お湯で茹でる方法よりも、さつまいも本来の食感を維持できるだけでなく、えぐみの正体でもあるシュウ酸を取り除ける手軽な方法です。
3.アク抜きをした方がよいさつまいも料理3選
さつまいもは、基本的に調理する際にはアク抜きすることをおすすめしています。
ここでは、アク抜きをおすすめする下記のさつまいも料理を紹介しています。
- さつまいもの煮物
- さつまいもの天ぷら
- さつまいもを使った離乳食
詳しくみていきましょう。
3-1.さつまいもの煮物
さつまいもの煮物は、さつまいもに調味料の味をしっかり浸透させるためにも、きちんとアク抜きを行いましょう。
アクに含まれる渋みや苦味も感じにくくなるので、アク抜きをしないよりも美味しく仕上がります。

3-2.さつまいもの天ぷら
さつまいもの天ぷらは、切り口が黒いと悪く見えてしまうので、アク抜きをしてあげましょう。
また、アク抜きをしてしっかりと水気を切ることでカリッと仕上がります。

3-3.さつまいもを使った離乳食
赤ちゃんは大人よりも味に敏感なので、アク抜きをしてアクの苦味や渋みを取り除いてあげましょう。
厚めに皮を剥いてから、水にさらし、加熱と裏ごしをしてから、水分を加えます。ほど良いペースト状にして、食べられそうな柔らかさになってから食べさせてあげてくださいね。
さつまいものアク抜きをしても黒い理由は?
料理しようとさつまいもを鉄製の包丁でカットした後、しばらく時間が経過してカット面が黒くなったことのある方もいるのではないでしょうか。
また、一晩水にさらしたつもりでも、上の方が飛び出ていて空気に触れてしまっており、黒ずんでしまった経験のある方もいることでしょう。
さつまいものアク抜きをしても黒い理由は、前述の「アク抜きした方がよい理由」でも触れたタンニンという成分が原因。鉄製の包丁でカットした際に鉄(Fe)とクロロゲン酸が化学反応し、タンニン鉄という成分が発生する酸化現象です。
また、さつまいもを加熱した後の黒ずみはクロロゲン酸による変色です。
黒いさつまいもは、苦みや渋みが少し残るものの食べられますので、ご安心ください。
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まとめ
今回は、さつまいものアク抜きについて紹介しました。
面倒と思われる方もいるかもしれませんが、料理においてカットした際の断面が黒くなったり、苦みや渋みが残るよりかはひと手間かけた方が美味しく召し上がれます。
何より、料理の見た目は大切です。
さつまいもを調理する際は、ぜひやってみてください。
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