さつまいもの生産量が多い都道府県はどこ?作付面積の多い品種も解説!

さつまいもの生産量が多い都道府県はどこ?作付面積の多い品種も解説!

さつまいもは、焼き芋や干し芋、スイーツ、料理など幅広く楽しまれている身近な食材です。では、日本ではどの都道府県で多く生産されているのでしょうか。

さつまいもの主な産地は、温暖な気候に恵まれた九州地方と、関東地方です。なかでも鹿児島県・茨城県・千葉県は国内有数の産地として知られ、それぞれ栽培される品種や、焼酎・でん粉・干し芋・焼き芋などの用途に違いがあります。

この記事では、さつまいもの生産量が多い都道府県ランキングと、各産地がさつまいも栽培で発展してきた理由をわかりやすく解説します。

さつまいもの生産量が多い都道府県ランキング

農林水産省の作物統計調査では、さつまいもは「かんしょ」として集計されています。かんしょの収穫量は鹿児島県が全国1位で、茨城県、千葉県、宮崎県が続きます。

さつまいも収穫量の都道府県ランキング

紅あずま・べにはるかなどを栽培4位宮崎県焼酎用・でん粉用に加え、食用さつまいもの栽培も行われる5位以下徳島県・熊本県など地域ごとのブランド・用途に合わせた生産が行われる

順位 都道府県 産地の主な特徴
1位 鹿児島県 焼酎・でん粉・食用まで幅広い用途を支える一大産地
2位 茨城県 干し芋の一大産地。食用のべにはるかなども盛ん
3位 千葉県 関東を代表する食用さつまいも産地。

※数値は農林水産省「令和7年産かんしょの作付面積及び収穫量」を参照して更新してください。
※生産量・作付面積・順位は、天候や作付状況によって年ごとに変動します。

上位の産地を見ると、鹿児島県を中心とする九州地方と、茨城県・千葉県を中心とする関東地方に生産が集中していることがわかります。

なぜ鹿児島県・茨城県・千葉県でさつまいも栽培が盛んなの?

さつまいもは、高温で日照の多い環境を好む作物です。また、水はけがよく、空気を含みやすい土壌が栽培に向いています。

主産地では、気候や土壌の特性に加え、加工産業や流通網の発展によって、地域ごとに異なるさつまいも文化が育ってきました。

さつまいも生産量1位|鹿児島県

さつまいも 鹿児島県

鹿児島県は、全国でもっともさつまいもの収穫量が多い都道府県です。食用だけでなく、芋焼酎やでん粉の原料としても多くのさつまいもが栽培されていることが、大規模な生産につながっています。

鹿児島県が一大産地になった理由

鹿児島県には、火山灰を含む土壌が広がる地域があります。水はけのよい畑地が多く、温暖な気候にも恵まれているため、さつまいも栽培が盛んになりました。

さつまいもは湿気が多すぎる環境を苦手とし、水はけの悪い土壌では育ちにくい場合があります。そのため、排水性がよい土壌を持つ地域は栽培に適しています。

鹿児島県で多いさつまいもの用途

鹿児島県産のさつまいもは、用途の幅が広いことが大きな特徴です。

  • 芋焼酎の原料
  • でん粉の原料
  • 焼き芋・蒸しいもなどの食用
  • 菓子や加工食品の原料
  • 飼料用

代表的な品種のひとつが、焼酎原料として知られるコガネセンガンです。コガネセンガンは白っぽい果肉を持ち、でん粉を多く含む品種として知られています。

近年は、甘みや食感を楽しめる食用品種の栽培も広がり、鹿児島県は原料供給地としてだけでなく、ブランドさつまいもの産地としても注目されています。

さつまいも生産量2位|茨城県

さつまいも 茨城県

茨城県は、全国有数のさつまいも産地であり、特に干し芋の一大産地として有名です。

県の公式ポータルサイトによると、茨城県産干し芋は国内シェア9割超を占めるとされます。ひたちなか市、東海村、那珂市を中心に、干し芋づくりが発展してきました。

茨城県で干し芋づくりが盛んな理由

茨城県の沿岸部は、干し芋づくりに適した自然条件を備えています。

  • 火山灰由来で水はけのよい土壌
  • 海からのミネラルを含む潮風
  • 冬に晴天の日が続きやすい気候

干し芋は、蒸したさつまいもの皮をむき、切って乾燥させて作ります。冬の乾燥した気候や日照は、昔ながらの天日干し製法とも相性がよく、地域を代表する加工産業へと発展しました。

現在では乾燥機も活用され、県内のさまざまな地域で干し芋が生産されています。

茨城県で人気の品種

茨城県の干し芋では、近年、しっとりとした食感と強い甘みを持つべにはるかが主流になっています。

一方で、昔ながらの干し芋に使われてきたタマユタカや、濃厚な甘みを持つ泉13号なども栽培されています。

品種によって、干し芋の色合い、やわらかさ、甘み、食感は異なります。食べ比べて好みの品種や生産者を探すのも、干し芋の楽しみ方のひとつです。

さつまいも生産量3位|千葉県

千葉県は、関東を代表するさつまいも産地です。首都圏に近く、食用さつまいもの供給地として重要な役割を担っています。

なかでも香取市や成田市、多古町周辺などは、さつまいもの産地として知られています。

千葉県は食用さつまいもの産地

千葉県では、焼き芋や蒸しいも、大学芋、スイーツなどに使われる食用品種が多く栽培されています。

代表的な品種には、以下があります。

  • 紅あずま
  • べにはるか
  • 高系14号系の品種
  • シルクスイート

かつて関東のさつまいもといえば、ホクホクとした食感の紅あずまが代表的でした。現在は、しっとり・ねっとりとした食感を好む人が増え、べにはるかやシルクスイートなどの人気も高まっています。

千葉県産さつまいもの魅力

千葉県産さつまいもの魅力は、品種の選択肢が豊富なことです。昔ながらのホクホク系から、蜜が出るほど甘いねっとり系まで、好みに応じて選べます。

焼き芋にするならねっとり系、天ぷらや大学芋にするならホクホク系など、料理に合わせて品種を選ぶと、よりおいしく楽しめます。

日本のさつまいも産地は「用途」によって役割が異なる

さつまいも産地を知るうえで大切なのは、生産量だけではありません。産地ごとに、どのような用途のさつまいもを多く生産しているかにも違いがあります。

主な地域 主な用途・特徴
鹿児島県 芋焼酎、でん粉、食用、加工食品など幅広い用途
茨城県 干し芋用を中心に、食用さつまいもも生産
千葉県 焼き芋や料理、菓子などに使われる食用が中心

たとえば鹿児島県は、大規模な原料供給地としての役割を持ちます。一方、茨城県は、生のさつまいもを干し芋へ加工して販売する産業が特に発達していることが特徴です。

同じ「さつまいも産地」でも、栽培・加工・販売のあり方には地域ごとの個性があります。

さつまいもの人気品種はどう変わってきた?

さつまいもの品種は、時代とともに人気が変化しています。

以前は、ホクホクとした食感の紅あずまや高系14号系の品種が広く親しまれてきました。近年は、焼き芋人気の高まりもあり、糖度が高くしっとり・ねっとりとした食感の品種が注目されています。

近年人気のさつまいも品種

  • べにはるか
    強い甘みとしっとり・ねっとりとした食感が特徴。焼き芋や干し芋に人気です。
  • シルクスイート
    なめらかな口当たりと上品な甘みが特徴。焼き芋やスイーツにも向いています。
  • 紅あずま
    ホクホクとした食感が魅力。天ぷら、大学芋、蒸しいもなど幅広い料理に使いやすい品種です。
  • コガネセンガン
    鹿児島県や宮崎県を中心に栽培され、焼酎・でん粉の原料として重要な品種です。

さつまいもを選ぶときは、「どこの産地か」に加えて、「どの品種か」「どのような食感が好きか」も確認すると、より好みに合うものを選びやすくなります。

さつまいもの生産量に関するよくある質問

Q. さつまいもの生産量が日本一の都道府県は?

さつまいもの生産量がもっとも多い都道府県は、鹿児島県です。焼酎用・でん粉用・食用など幅広い用途のさつまいもが栽培されています。

Q. 干し芋の生産量が多い県はどこですか?

干し芋で有名なのは茨城県です。茨城県産干し芋は国内シェア9割超とされ、ひたちなか市、東海村、那珂市を中心に生産されています。

Q. 千葉県ではどんなさつまいもが栽培されていますか?

千葉県では、紅あずま、べにはるか、シルクスイートなど、焼き芋や料理に向く食用品種が栽培されています。

Q. さつまいもはなぜ九州や関東で多く栽培されるのですか?

さつまいもは温暖な気候を好み、水はけのよい土壌で育ちやすい作物です。九州や関東には、こうした栽培条件を満たす地域が多く、加工産業や流通の発展もあって大きな産地になりました。

まとめ|さつまいもの生産量は鹿児島県が1位。産地ごとに違う魅力を楽しもう

さつまいもの生産量が多い都道府県は、鹿児島県、茨城県、千葉県、宮崎県です。

  • 鹿児島県:焼酎・でん粉・食用を支える全国最大の産地
  • 茨城県:干し芋の国内シェア9割超を誇る一大加工産地
  • 千葉県:紅あずまやべにはるかなど、関東を代表する食用産地
  • 宮崎県:焼酎用・でん粉用・食用を支える九州の重要産地

産地ごとの特徴を知ると、スーパーや通販でさつまいもを選ぶ時間がもっと楽しくなります。焼き芋、干し芋、料理、スイーツなど、食べ方に合わせて産地や品種を選んでみてください。