さつまいもは、便秘にいいというイメージがありますが、他にも健康や美容に効果が期待できる栄養がたくさん含まれています。
実はさつまいもはダイエットにも効果的といわれ、注目を集めている食材です。
そこで今回は、さつまいもに含まれる栄養素や摂取することで得られる効果、栄養を上手に摂るコツなどをくわしくご紹介します。
目次
1.さつまいもに含まれる栄養成分と効果
さつまいもには栄養がたくさん含まれています。下の表は「さつまいも(塊茎、皮むき、生)の可食部100gあたりの成分表(一部抜粋)」です。
炭水化物 | 31.9g |
食物繊維(総量) | 2.2g |
カリウム | 480mg |
カルシウム | 36mg |
マグネシウム | 24mg |
リン | 47mg |
ビタミンA | 28μg |
葉酸 | 49μg |
ビタミンC | 29mg |
(出典元:日本食品標準成分表)
1-1.食物繊維
さつまいもが便秘にいいといわれる理由は、食物繊維が豊富だから。
さつまいもには、水に溶ける水溶性食物繊維と水には溶けない不溶性食物繊維の2種類が含まれています。
水溶性食物繊維は、余分な糖質や脂質をキャッチして、腸内環境を整えてくれます。
不溶性食物繊維は、余分な糖質や脂質の排出を促し、水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激することでお通じをよくする効果が期待できるのです。
腸内環境が整うと、便秘の改善だけではなく、肌がきれいになる効果も期待できます。腸は第二の脳とも呼ばれる、重要な臓器なのです。
1-2.ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要な栄養素で、シミ対策や炎症に効果が期待できます。さつまいもに含まれるビタミンCは、なんとりんごの約5倍。
さらに若返りのビタミンとも呼ばれている、強い抗酸化作用を持つビタミンEも含まれているため、さつまいもを摂取することは美肌効果への期待がさらに高まります。
1-3.カルシウム
さつまいもには、骨や歯の健康を保つのに欠かせないミネラルであるカルシウムも含まれています。筋肉を動かす、精神を安定させるなどの効果も期待できます。
1-4.カリウム
カリウムは余分なナトリウムを体外に排出してくれる働きがあるため、むくみの改善に有効です。むくみ予防には、温かいものを食べるように心がけ、身体を冷やさないことが大切。
むくみが気になる人は、さつまいもでスープを作る、さつまいもと牛乳でさつまいもラテにするなど、温かい料理がおすすめです。
1-5.ビタミンB群
さつまいもには、糖質のエネルギー代謝に欠かせないビタミンB1、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2も含まれています。ビタミンB群は、疲労回復や皮膚や身体の健康を助ける効果が期待できます。
1-6.ヤラピン
ヤラピンとは、さつまいもを切ったときに出てくる白い液体のこと。皮の近くに豊富に含まれています。腸の働きを促進し、便を柔らかくしたり、老廃物の排出を助けてくれたりします。
2.さつまいもの皮に多く含まれている栄養
さつまいもは、皮にも栄養素が多く含まれており、主に食物繊維やカルシウム、アントシアニン・クロロゲン酸などが豊富です。
さつまいもの皮にしか含まれていない、アントシアニンとクロロゲン酸には、どのような特徴があるのでしょうか?
2-1.アントシアニン
アントシアニンはポリフェノールの一種。抗酸化作用があり、細胞の酸化を抑えてくれる働きがあります。目の機能改善も期待できますよ。
2-2.クロロゲン酸
クロロゲン酸もポリフェノールの一種。コーヒーに多く含まれている栄養素です。こちらも抗酸化作用があり、糖尿病や脂肪肝の予防にも効果が期待できます。
3.さつまいもの栄養を上手に摂るコツ
3-1.皮ごと食べる
さつまいもの栄養素を無駄にせず摂りたい人は、皮ごと食べましょう。さつまいもには、先ほどもご紹介のとおり、皮にもたくさんの栄養が含まれています。
皮付きのまま調理することで、皮にしかない栄養素であるアントシアニンとクロロゲン酸も摂取できます。
3-2.水にさらす時間は短時間に
さつまいもはアクがあるため、切ったあとに水にさらしますが、長時間放置するのはNG。
でんぷんに守られていますが、長時間水につけると水に溶けやすい食物繊維やビタミンCが減少してしまいます。さつまいもを水にさらすときは、10分以内が目安です。
3-3.茹でる場合は汁物や煮物にするのがおすすめ
さつまいもは、水に溶けやすい食物繊維やビタミンCが含まれています。そのため、茹でる場合はスープや煮物にするといいでしょう。さつまいものポタージュや味噌汁、甘露煮・筑前煮などがおすすめです。
3-4.りんごと一緒に食べて整腸作用アップ
さつまいもはりんごと一緒に摂取すると、整腸作用がアップします。りんごも食物繊維が豊富。さつまいもとの相乗効果が期待できます。
りんごのビタミンCは、さつまいもと違いでんぷんに守られていないため熱に弱いというデメリットがあります。ビタミンCもしっかりと摂取したいときは、サラダがおすすめです。
4.さつまいもは葉やつるにも栄養がある?
さつまいもの葉やつるは、実は塊根よりも栄養価が高いのです。日本ではあまり馴染みがありませんが、東南アジアなど海外ではよく食べられています。
葉の部分のたんぱく質は塊根の25~30倍、食物繊維も葉は2倍以上、茎は5倍近くと豊富です。鉄やカルシウム、マグネシウムもたくさん含まれており、ビタミン類は緑黄色野菜並みといわれています。
スーパーなどで売られているさつまいもに、葉やつるがついていることは少ないですが、手に入れた場合は炒め物などにして、ぜひ調理してみてください。
まとめ
さつまいもにはさまざまな栄養素が含まれています。健康や美容に効果が期待できるものが多いので、とても魅力的ですよね。
さつまいもはそのまま食べてもおいしく、料理にもスイーツにも活用できるレシピが豊富な食材です。
栄養を無駄なく摂りたいときは、皮付きがおすすめ。食物繊維やヤラピンをたっぷり摂取できるだけではなく、皮にしか含まれない栄養素も摂ることができます。
さつまいもで腸内環境を整え、内側から身体を磨いていきましょう。
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