焼き芋にすると甘くて美味しいさつまいも。最近では安納芋が一躍有名になりましたが、「結局どの品種を選べば一番甘いの?」と迷っている方もいるのではないでしょうか。
まず結論からお伝えすると、甘くておいしいさつまいもの代表は、安納芋・紅はるか・シルクスイート・クイックスイートの4品種です。
そして、甘さを最大限に引き出すのは品種選びだけではありません。収穫後の追熟と、低温でじっくり加熱することの2つが甘さを左右します。
この記事では、さつまいもが甘くなる理由、食感別のおすすめ品種4選、スーパーでおいしいさつまいもを見分ける方法まで解説します。
1. そもそもどうしてさつまいもは甘いの?

秋に獲れるさつまいもですが、実は収穫した直後はそれほど甘くありません。
さつまいもが甘くなるのには、2つのポイントがあるのです。
1-1. 収穫後の追熟で甘くなる

追熟・熟成というと果物などが浮かびますが、さつまいもも熟成するのです。
さつまいもの主な成分はでんぷん。収穫してから1〜2ヶ月寝かせることで、でんぷんが糖に変化し甘くなります。
1-2. 低温じっくり加熱で甘くなる

さつまいもはβ-アミラーゼという酵素を持っており、これがでんぷんを分解して糖に変えてくれることで甘くなります。
β-アミラーゼが活発に働くのは70℃〜80℃の間なので、この温度を長時間キープしながらじっくり加熱することで更にさつまいもが甘くなるのです!
最もオススメな調理法はやっぱり焼き芋!
茹でたり煮たりすると糖のもとになるでんぷんが流れ落ちてしまいますし、おいも自体にも水分が入ることで蜜が薄くなってしまいます。
焼き芋にするとゆっくりと火が通り、余分な水分が逃げていくので蜜が凝縮されてさつまいもの甘さを最大限に引き出してくれます!
焼き芋の具体的な作り方は、次の記事で解説しています。
2. 食感パターン別!甘くておいしいイチオシ品種4選
4つの品種の特徴を、まずは比較表で確認してみましょう。
| 品種 | 食感 | 特徴 |
|---|---|---|
| 安納芋 | ねっとり | 糖度16度が40度近くまで上がる「蜜芋」 |
| 紅はるか | しっとり | 安納芋と同等の甘さ |
| シルクスイート | なめらか | 熟成で食感が変わる、上品な甘さ |
| クイックスイート | ねっとり | 糖になりやすい温度が低く、レンジでも甘い |
それぞれの品種を、くわしくみていきましょう。
2-1. ねっとり甘い「安納芋」

水分が多くねっとりとした食感が特徴なのが安納芋。焼き芋ブームの火付け役としても有名ですね。
安納芋にはカロテンが多く含まれており、加熱するとその効果で繊維がほぐれて柔らかくなることでねっとりとした独特の食感を生みます。
また、収穫時の状態で16度はあるという安納芋の糖度は、時間をかけてじっくり焼くことで40度近くまで高めることができます。
焼くと蜜が溢れ出すため、別名「蜜芋」とも呼ばれており、甘くておいしい焼き芋を食べたいという方にはまさにおすすめの品種です。
2-2. しっとり甘い「紅はるか」

名前の由来は「はるか」に甘いがコンセプト。安納芋と同等並みの甘さを持っています。
食感は水分がやや少なめのしっとり。安納芋のねっとりと、さつまいも本来のほくほくの中間のような食感で、いいとこどりと言えます。
2-3. なめらかで甘い「シルクスイート」

しっとり系の代表格として欠かせないのがシルクスイート。繊維質が少なく、その名の通り絹のようになめらかな食感が特徴です。
甘さは安納芋、紅はるかに比べると控えめですが、物足りないということはなくとても上品な甘さです。
シルクスイートは熟成の効果が特に顕著な品種で、獲れたてはほくほく、熟成させると甘く滑らかな食感という、1つで2回楽しめるのも面白いですね!
2-4. 番外編:レンジでも甘くなる「クイックスイート」

70〜80℃でじっくりが鉄則の焼き芋ですが、その常識を裏返すのがクイックスイート。
一般的なさつまいもよりも糖になりやすい温度が20℃ほど低いため、レンジ調理でも簡単に甘くなるのです!
食感の特徴は水分が多めのねっとり系。
静岡県や熊本県が栽培の中心だったのですが、全国に広がりつつあるので見かけた際はぜひ試してみてください!
クイックスイートに限らず、電子レンジでも甘い焼き芋は作れます。作り方は次の記事で解説しています。
👉 電子レンジで焼き芋を作る方法!加熱時間の目安と失敗しない3つのコツ
ねっとり系の品種をもっと知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
👉 王道ねっとり系さつまいも4選!ねっとり系さつまいもで作るおいしい焼き芋の作り方も解説
👉 蜜たっぷりのさつまいもが食べたい!おすすめの品種と入手方法
3. おいしいさつまいもの見分け方のポイント

同じ品種でも熟成度合いや保存によって味が変わってきます。ここでは美味しいさつまいもを見分ける4つのポイントを紹介しましょう。
3-1. 皮の色
しっかり熟成したさつまいもは、深い赤色をしています。
皮の色が濃くて艶があり、色づ気が均一なものが美味しいさつまいもです。
紫がかっていたり色づきにムラがあると熟成が不十分だったり生育不良だったりする可能性があるので避けた方が良いでしょう。
3-2. サイズ・形
太さと重さがあり、ラグビーボール型(紡錘形)が見定める基準です。
形の綺麗なものほどストレスなくすくすく育った証拠なので、おいも型の紡錘形を選ぶと良いです。
同じサイズなのに他のものより軽いものは、中に”す”が入っている(空洞ができている)可能性があります。
3-3. 傷・くぼみ
表面に傷があると、貯蔵中に水分が抜けて劣化しているかもしれません。
表面の窪みが深くなっているのも「サイズ・形」と同じ理由で、同様”す”が入っているかもしれませんので選ばないでおきましょう。
3-4. 切り口
端の切り口から蜜が出ているのは十分に熟成している証拠!黒く固まっていることもあります。
他の3点より何よりこれを見つければ間違いないと言っても過言ではないので、切り口は真っ先にチェックです!
以上の4つが美味しいさつまいも選びのポイントですが、安納芋は特殊な品種でこれには当てはまらないので注意しましょう。
4. 甘いさつまいもの品種に関するよくある質問
4-1. スーパーで甘いさつまいもを選ぶコツは?
「皮の色が濃くて艶がある」「紡錘形でずっしり重い」「傷・くぼみが少ない」「切り口から蜜が出ている」の4つをチェックしましょう。
中でも切り口から蜜が出ているものが一番のサインです。ただし安納芋はこの基準に当てはまらない品種なので、注意してください。
4-2. 安納芋と紅はるか、どちらが甘い?
どちらも同等の甘さです。紅はるかは「はるか」に甘いがコンセプトで品種改良されており、安納芋並みの甘さを持っています。
手に入りやすさや価格を重視するなら、選びやすい紅はるかから試すのがおすすめです。
4-3. 収穫したてのさつまいもは甘くない?
甘くありません。収穫直後のでんぷんはまだ糖に変わっていないためです。
1〜2ヶ月寝かせて追熟させることででんぷんが糖に変わり、甘くなります。また、加熱の際も70〜80℃をキープしてじっくり焼くと甘さが引き立ちます。
まとめ
- さつまいもが甘くなるポイントは、収穫後1〜2ヶ月の追熟と70〜80℃の低温でじっくり加熱すること
- 甘くておいしいおすすめ品種は次の4つ
- 安納芋:ねっとり。糖度16度が40度近くまで上がる「蜜芋」
- 紅はるか:しっとり。安納芋と同等の甘さでいいとこどり
- シルクスイート:なめらか。熟成で1つで2回楽しめる
- クイックスイート:ねっとり。糖になりやすい温度が20℃低くレンジでも甘い
- おいしいさつまいもの見分け方は、①深い均一な赤色 ②ラグビーボール型でずっしりした重さ ③傷・くぼみが少ない ④切り口から蜜が出ている
- 安納芋だけは見分け方の基準に当てはまらないので注意
販売するところも増えているので、食べ比べなども楽しいかもしれませんね!焼き芋屋さんにももちろん揃っているので、是非足を運んでみてください!

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