
さつまいもを育てるときの苗、ホームセンターなどで買っている方も少なくないはず。
しかし、ちょっとしたコツさえ押さえればさつまいもの苗作りは簡単にできてしまうんです。
今回はそんなさつまいもの芽出しのやり方とポイントをお教えします。
目次
1.さつまいもの芽出しとは?
前の年に収穫した種芋から、その年植えるための苗を育てることを芽出しといいます。
種芋を植えて育てる他の芋類と違い、さつまいもは種芋から一旦苗(芋づる)を生えさせ、それを切って植える形で育てます。
さつまいもは植えた後の作業があまり無いので、この芽出しでしっかりした苗を作ることが非常に重要になってきます。
2.苗作りの時期や日数は?
2-1.苗作りに最適な時期
さつまいもを植えるのは4月中旬〜5月下旬。苗作りもそれに合わせて3月〜4月の間に行うのが一般的です。
2-2.苗づるが取れるまでの日数
種芋を伏せ込んでからおよそ1ヶ月半で苗として切れる十分な長さまで育ちます。
種芋1つから1回に切れる苗の数はおよそ5~6本。
1回切ってから1週間程度で次の苗が切れるようになり、1シーズンで1つの種芋からおよそ20本の苗を取ることができます。
したがって、3月初旬〜遅くとも3月末までには苗作りを始めるのがよいでしょう。
3.種芋選び
苗の元となる種芋はスーパーなどで売っているもので大丈夫です。
「べにはるか」「鳴門金時」など品種がパッケージに書いてあります。
さつまいもは品種によってホクホク系やねっとり系、甘さも強めなものから控えめなものまでさまざまです。
自分好みの品種を選んで育てましょう!
4.栽培法別!芽出しの方法
4-1.水耕栽培
根菜類を水耕栽培で栽培するは難しいのですが、苗であれば可能です。
専用キットなどを使わないでもできる方法を紹介します。
必要なもの
・容器
・液体肥料
4-1-1.容器
種芋が水に沈んでしまわないようにできれば、専用容器でなくても大丈夫です。
お皿やペットボトルなどを工夫して使ってもいいですね!
ペットボトルを使う際は、小さい種芋は500mlサイズを縦に切って口をひっくり返して、大きい種芋は2Lサイズを横に置いてくり抜くように切って使うとちょうどいいです。
4-1-2.肥料
土栽培用の肥料では栄養が不足してしまいます。
水耕栽培専用の液体肥料が販売されているのでそちらを使いましょう。
4-1-3.栽培溶液
水と液体肥料を混ぜたものを栽培溶液と言います。
溶液は種芋の下1/4程度が浸るくらいの量を入れます。
種芋全体が水に浸ってしまうと呼吸できずに腐ってしまうので注意してください。
水耕栽培の溶液はただの水よりも雑菌が繁殖する速度が早くなります。
冬場で3日~1週間、夏場は2日に1回を目処に取り替えましょう。
溶液にぬめりが出てきたり泡立ってき場合は交換日の前でも取り替えをお勧めします。
また、水温が低いかったり日光が不足すると思うように成長しない場合があります。
陽当たりのよい場所で栽培するのがいいでしょう。
4-2.温床栽培
落ち葉や米糠などを土に混ぜ込んで微生物の力で発酵させ、その時に出る熱を活用して育苗を行う方法が温床栽培です。
土そのものが温かくなるので、気温が寒い時期にも芽出しを始められるのが特徴です。
用意するもの
・発泡スチロール、プラ箱など
・藁
・落ち葉もしくは腐葉土
・米糠
・鶏糞などの肥料(無くても可)
4-2-1.温床の仕込み
① 容器の準備
容器に使用する発泡スチロール箱は、なるべくサイズの大きなものを使用する方が失敗しにくいのでお勧めです。
箱の底と側面には、排水と通気のための穴を開けておきます。
② 温床を敷く
容器の一番下に藁を敷き詰めます。
その上に落ち葉と米糠を5:1で混ぜたものを被せます。
温床は少なくとも30cmm以上の厚さにすると発酵が持続するために十分な量になります。
鶏糞肥料などがある場合はここで一緒に混ぜ混みます。
③ 水をかける
温床全体にたっぷりと水をかけます。容器の下から滲み出てくるくらいが目安です。
水をかけたら陽当たりの良い場所に安置します。
3日〜1週間程度で発酵が始まり、30℃を超えたら伏せ込み可能です。
4-2-2.伏せ込み
芽出しの種芋を植えつけることを伏せ込みと言います。
温床の温度が30℃を超えたら伏せ込みです。
さつまいもの頭が少し出るくらいの深さに、10cm程度の間隔を開けて横向きに並べます。
4-2-3.水やり
伏せ込んでから芽が出るまでは水やりの必要はほとんどありません。
発芽したら毎日水やりをしますが、水をあげすぎると根腐れの原因にもなってしまいます。
葉っぱの先が萎れてきた場合は水が足りていないサインなので、その時に多めに上げるようにするといいでしょう。
5.必ずチェック!芽出しの注意点
5-1.殺菌処理で病気予防
芽出しの前には病気予防のための殺菌を行います。
48℃のお湯でに約40分間、種芋全体が浸るようにして殺菌処理してください。
途中で温度が下がってくるので、別途お湯を用意して適宜継ぎ足しながら保温すると良いでしょう。
温度計測には料理用の温度計がお勧めです。
5-2.温度管理
種芋から芽が出る温度は25℃〜30℃と言われています。
また苗の育成では、12℃以下で生育が悪くなり、8℃を下回ると種芋が腐ってしまいます。
3月上旬の気温が低い日などは、透明なビニールなどで覆いをしてあげるなどの工夫をするといいでしょう。
空気穴を開けてあげるのを忘れずに!
まとめ
◯さつまいもの芽出しは家庭でできる。
◯芽出しの方法はいくつか種類がある。
・水耕栽培は室内で手軽に行うことができる。
・温床栽培は寒い時期からでも芽出しが開始可能。
◯さつまいもの芽出しの注意点
・温水殺菌で病気予防。
・温度管理はしっかりと。8℃以下は厳禁!
皆さんもぜひ自分で芽出しをした苗で、さつまいもを育ててみませんか?
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