さつまいものアク抜きは必要?3つの方法と料理別の判断目安を解説

さつまいものアク抜きは必要?3つの方法と料理別の判断目安を解説
切ったさつまいもを水にさらしてアクを抜く

さつまいもを調理するとき、アク抜きをすべきか悩んだことはありませんか?

アク抜きをするかしないかは目的で変わります。

甘みを引き出したり、きれいな色味に仕上げたいならアク抜きがおすすめです。さつまいもの栄養をしっかり摂取したいなら、アク抜きをしなくても大丈夫です。

この記事では、アク抜きの判断基準や抜き方、アク抜きがおすすめの料理について解説します。

1. アク抜きをするかしないかは目的で変わる

さつまいも

さつまいもを切って、少し時間が経っていたら、切ったさつまいもの切り口が黒くなっていた…という経験はありませんか?

この切り口が少し黒く変色するのは、さつまいもに含まれているアクが原因なのです。

アク抜きをするかしないかは、目的で変わります。どちらが正しいわけではなく、仕上げたい料理に合わせて判断しましょう。

1-1. 色味を良くしたり、甘みを引き出すならアク抜きが良い

アク抜きをすると、切り口が黒く変色するのを防げて、料理をきれいな色味に仕上げられます。

アク抜きをすると見た目がよくなるだけでなく、調味料が浸透しやすくなるというメリットもあるので、調理をする際はさつまいもはアク抜きをおすすめします。

さらに、塩水で10~30分さらしてアク抜きをすると、調理したときに甘みが増します。塩水とさつまいもに含まれるブドウ糖が相乗効果を発揮し、食べたときに甘い味覚が感じられます。

1-2. 栄養を余す所なく取り入れたいならアク抜きの必要はない

アクの成分は水溶性のため、アク抜きをすると水に溶け出してしまいます。

さつまいもに含まれる栄養を余す所なく取り入れたいなら、アク抜きをしなくても問題ありません。

1-3. 焼き芋はアク抜きしなくても大丈夫

焼き芋はさつまいもを丸ごと加熱するため、切り口が空気に触れにくく、変色の心配がほとんどありません。

ふかし芋や蒸し物も同様に、丸ごと加熱する料理であればアク抜きをしなくて大丈夫です。

2. アクを抜いた場合と抜かない場合の違い

アクを抜いた場合と抜かない場合の違いを、表にまとめました。

項目 アク抜きする アク抜きしない
色味 黒ずまず、きれいに仕上がる 切り口が黒く変色することがある
甘み 塩水でアク抜きすると甘みが増す さつまいも本来の味わい
苦味・渋味 取り除ける 残ることがある
栄養 水溶性の成分が水に溶け出す 余さず摂取できる
調味料の浸透 浸透しやすい 浸透しにくい

仕上げたい料理に合わせて、アク抜きをするかどうかを判断しましょう。

3. アクに含まれる成分

さつまいものアクの成分は、ヤラピンやクロロゲン酸、タンニンで、主にさつまいもを害虫から身を守るためにあります。

アクは口にしても体に悪い影響などはありませんが、さつまいもの渋みや苦味を感じる原因にもなってしまいます。

 

アクの成分は身体に害はなく、ヤラピンには整腸作用が、クロロゲン酸にはポリフェノールとしての働きが期待できるなど、身体に良い面もあります。

ちなみに、さつまいもの切り口にある黒い斑点は、低温障害や酸化による変色で、腐敗ではないため食べても健康被害はありません。ただし苦みが強くなる場合があるため、気になる部分はカットして使うのがおすすめです。

詳細は、こちらの記事で解説しています。

さつまいもの切り口に黒い斑点が?それはもしかしたら低温障害かも!

ヤラピンについては、次の記事でくわしく解説しています。

さつまいもの表面についた黒い部分や切り口の白い液体の正体とは?さつまいもに含まれるヤラピンについて解説

4. さつまいものアク抜きの方法

さつまいものアク抜きをする時間の目安は、普通の水道水に浸した状態だと約10~30分です。

次の日にさつまいもを調理することがわかっていれば、前日にカットし一晩水に浸しておいても大丈夫です。

ちなみに、一晩さつまいもをアク抜きした状態だと、口のなかで噛んだときに粘り気なく美味しく召し上がれます。

まずは、一般的な方法として、普通の水でさつまいものアク抜きの手順を下記に紹介します。

STEP1.さつまいもを洗って、料理の使い道に合わせた大きさに切ります。
皮を剥く場合は、この時点で皮を剥いておきましょう。

STEP2.切ったらすぐに水にさらします。
水にさらしていると、水が白く濁ってきますが、これがアクが抜けている証拠です。
2~3回、10~20分おきに水を取り替えて、水が濁らなくなるまでさらしてください。

水が濁らなくなったら、キッチンペーパーでさつまいもの水分を拭き取って終了です。

上記手順でも、さつまいも本来の素材の味が楽しめますが、塩水や加熱、電子レンジなどでアク抜きするとさらに美味しくなります。

4-1. 浅間を引き出したいときは塩水に10~30分さらす

さつまいもを塩水で10~30分さらしてアク抜きをすると、調理したときに甘みが増します。

塩水とさつまいもに含まれるブドウ糖が相乗効果を発揮し、食べたときに甘い味覚が感じられます。

4-2. 電子レンジで3分加熱する

さつまいもは、電子レンジによる加熱でもアク抜きできます。

一口サイズにカットしたさつまいもであれば、500Wの電子レンジで3分加熱します。

お湯で茹でる方法よりも、さつまいも本来の食感を維持できるだけでなく、えぐみの正体でもあるシュウ酸を取り除ける手軽な方法です。

4-3. アク抜きをしている時間がないときは

さつまいものアク抜きには、少なくとも約10分は時間を要します。

なかには、すぐに調理しなければならない場合は「アク抜きをしている時間なんてない!」という状況もあるのではないでしょうか。

急いでいるときはアク抜きの時短方法として、お米を研ぐ要領で水と手でかき混ぜながら水が濁らなくなるまで繰り返すことで、アク抜きの時短ができます。

また、アクは皮の近くに多く含まれているため、厚めに皮を剥くことで、アクの量を減らすことができます。

切ったさつまいもを水にさらしてアクを抜く

5. アク抜きがおすすめのさつまいも料理3選

ここでは、アク抜きをおすすめする下記のさつまいも料理を紹介しています。

  • さつまいもの煮物
  • さつまいもの天ぷら
  • さつまいもを使った離乳食

詳しくみていきましょう。

5-1. さつまいもの煮物

さつまいもの煮物は、さつまいもに調味料の味をしっかり浸透させるためにも、きちんとアク抜きを行いましょう。

アクに含まれる渋みや苦味も感じにくくなるので、アク抜きをしないよりも美味しく仕上がります。

さつまいもの煮物のレシピはこちら

さつまいもの煮物
さつまいもの煮物

5-2. さつまいもの天ぷら

さつまいもの天ぷらは、切り口が黒いと悪く見えてしまうので、アク抜きをしてあげましょう。

また、アク抜きをしてしっかりと水気を切ることでカリッと仕上がります。

さつまいもの天ぷらのレシピはこちら

さつまいもの天ぷら
さつまいもの天ぷら

5-3. さつまいもを使った離乳食

赤ちゃんは大人よりも味に敏感なので、アク抜きをしてアクの苦味や渋みを取り除いてあげましょう。

厚めに皮を剥いてから、水にさらし、加熱と裏ごしをしてから、水分を加えます。ほど良いペースト状にして、食べられそうな柔らかさになってから食べさせてあげてくださいね。

さつまいもの離乳食

6. さつまいものアク抜きに関するよくある質問

さつまいも

Q1.アク抜きをしても黒くなるのはなぜ?

 

さつまいものアク抜きをしても黒い理由は、タンニンという成分が原因です。鉄製の包丁でカットした際に鉄とクロロゲン酸が化学反応し、タンニン鉄という成分が発生する酸化現象です。

また、さつまいもを加熱した後の黒ずみはクロロゲン酸による変色です。

黒いさつまいもは、苦みや渋みが少し残るものの、問題なく食べられますので、ご安心ください。

【関連記事】

さつまいもが黒い!これって食べられる?安全な黒ずみと傷みの見分け方を解説

Q2. アク抜きしないと体に悪い?

いいえ、アク抜きをしなくても食べられます。

アクは口にしても体に悪い影響はありません。変色や苦味・渋味は、見た目と味の問題です。

Q3. 切り口から出る白い液体はアク?

白い液体の正体は「ヤラピン」という成分で、アクとは別のものです。

ヤラピンについては、次の記事でくわしく解説しています。

さつまいもの表面についた黒い部分や切り口の白い液体の正体とは?さつまいもに含まれるヤラピンについて解説

 

まとめ

さつまいものアク抜き

  • アク抜きをするかしないかは目的で変わる。甘み・色味重視ならアク抜き、栄養摂取重視ならアク抜きしない
  • 焼き芋・ふかし芋は丸ごと加熱するのでアク抜き不要
  • アクの成分は身体に害がない。ヤラピンには整腸作用、クロロゲン酸はポリフェノールの一種
  • 水にさらす目安は10~30分。塩水・お湯茹で・電子レンジでもアク抜きできる
  • 煮物・天ぷら・離乳食はアク抜きがおすすめ

面倒に感じるかもしれませんが、ひと手間かけた方が美味しく召し上がれます。何より、料理の見た目は大切です。さつまいもを調理する際は、ぜひやってみてください。

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