
「自宅で焼き芋を作るのは手間がかかりそう」と思われがちですが、実は炊飯器を使えば驚くほど簡単に、ホクホクで甘い焼き芋が作れるんです。
今回は、炊飯器で手軽にできる焼き芋の作り方や、甘さを引き出すコツ、さらに美味しく楽しめる簡単なアレンジ方法までご紹介します。
目次
1.炊飯器で作る焼き芋の作り方
炊飯器で焼き芋を作る手順を見ていきましょう。用意するのはさつまいもと水、そして炊飯器だけ。特別なものはいりません。
1.洗った皮付きのさつまいもを炊飯器に入れ、水をさつまいもの半分ほどの高さまで注ぎます。
入り切らない場合は、半分に切り、さつまいも同士が重ならないように入れてください。

2.「玄米モード」で炊き上げて完成です。

2.炊飯器で作る焼き芋の甘さや食感を調節する方法
出来上がった焼き芋をさらに甘くしたいときは、塩をひとつまみ入れると甘さが引き立ちます。
また、水の量を調整することで、焼き芋の食感を変えることができます。
さつまいもの半分の高さまで水を入れると、ねっとりとした食感に。
一方、ホクホクした焼き芋が好みなら、水の量を1/3〜1/4程度に減らすと良いでしょう。
3.炊飯器の後にトースターで焼くとさらに甘い焼き芋に!
炊飯器だけでも甘い焼き芋はできますが、さらに甘くしたいというときはオーブントースターを使用しましょう。
炊飯器から焼き芋を出した後、すぐにアルミホイルで包み、オーブントースターで5分ほど焼いてください。
スイートポテトのような仕上がりになります。

4.炊飯器を使うだけで甘い焼き芋ができる仕組み
その秘密は、さつまいもに含まれる「β-アミラーゼ」という酵素にあります。
この酵素は、さつまいものデンプンを麦芽糖(マルトース)という甘み成分に変える働きをします。このβ-アミラーゼが最も活発に働くのが、約65〜75℃です。
炊飯器は、β-アミラーゼが活動しやすい温度帯を長時間キープするのに最適な調理器具なのです。
じっくりと時間をかけて加熱する玄米モードを使うと、さつまいもがβ-アミラーゼの活性温度帯(65〜75℃)に長く留まります。
これによりデンプンがじっくりと糖化され、驚くほど甘い焼き芋に仕上がります。
5.焼き芋を美味しくする、ひと手間アレンジ
バター × 焼き芋
できたての熱い焼き芋にバターをのせると、とろけて香ばしい風味が広がります。バターのコクと塩気が、焼き芋の甘さと絶妙にマッチして、まるでスイーツのような濃厚な味わいに。
無塩バターなら芋本来の甘さが際立ち、加塩バターなら甘じょっぱい味わいに。個人的には、ホクホク系の鳴門金時やベニアズマとの相性が抜群です。
ヨーグルト × 焼き芋
焼き芋をさっぱりと食べたい時や朝食にはヨーグルトがぴったりです。なめらかなとろみと爽やかな酸味がどんな焼き芋にも合います。
ねっとり系にかければ濃厚な甘みを引き締め、ホクホク系には水分を補ってしっとりさせてくれます。焼き芋をサイコロ状に切って混ぜれば、フルーツヨーグルトのような感覚で楽しめます。
マヨネーズ × 焼き芋
焼き芋とマヨネーズの組み合わせは、意外ながらもクセになります。マヨネーズの酸味とコクが焼き芋のほくほく感と見事に調和し、食べ応えがぐっと増します。
マヨネーズをつけてオーブントースターで少し焼くと、香ばしさも加わり、満足感のある一品になります。
ポン酢 × 焼き芋
ポン酢は、焼き芋をおかずやおつまみにしてくれる和風アレンジです。ポン酢の爽やかな酸味が、芋の自然な甘みと意外とよく合います。
特に、ねっとりしていて甘みが強い安納芋や紅はるかに合わせるのがおすすめです。甘みが強い焼き芋の重さをさっぱりさせてくれます。
6.よくあるQ&A
普通炊き(白米モード)でもできますか?
普通の炊飯モードでも焼き芋を作ることは可能です。
ただし、玄米モードに比べると加熱時間が短いため、さつまいも本来の甘みが十分に引き出されない場合があります。
より甘く、ねっとりとした仕上がりを楽しみたい場合は、玄米モードがおすすめです。
水なしでも焼き芋作ることは出来ますか?
水なしで焼き芋を作るのは難しいです。
水を入れずにさつまいもを炊くと、熱が均一に伝わらず、炊飯釜にさつまいもが焦げ付く可能性があります。
さらに、炊飯器にとっても水なしでの加熱は本体に負担がかかるため、安全に調理するには必ず水を入れて作ることをおすすめします。
炊飯器に匂いは残りませんか?
さつまいもを調理した後は、炊飯器に匂いが残ることがあります。
炊飯釜をきれいに洗うことでほとんどの匂いは取れますが、気になる場合は、内蓋やパッキンを外し、しっかり洗いましょう。
どれくらい時間がかかりますか?
玄米モードですと、炊飯開始から完了までおよそ50分から1時間程度かかります。
少し長いですが、炊飯した後はほったらかしにできるので、準備時間を含めてもそれほど手間はかかりません。
お時間に余裕のあるときに、ぜひ試してみてください。
複数本同時に入れても大丈夫?
大丈夫です。ただし、さつまいも同士が重ならないように並べて入れるのがポイントです。
重なってしまうと火の通りにムラが出やすくなるので、入らない場合は半分に切って調整するとよいでしょう。
どんな品種のさつまいもが向いていますか?
焼き芋に向いているさつまいもは、ホクホク系なら「鳴門金時」や「紅あずま」、ねっとり系なら「安納芋」や「紅はるか」といった品種です。
どれもスーパーで手に入りやすいので、ぜひお好みの品種を試してみてください。
焼き芋におすすめのさつまいもをランキング形式でご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
冷めても美味しいですか?
温かい方が美味しいです。
冷めてしまった場合は、温め直すことで美味しく食べられます。
くわしい温め直し方については、以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
皮ごと食べても大丈夫?
皮ごと食べても問題ありません。
さつまいもの皮には食物繊維やポリフェノールといった栄養が豊富に含まれているため、気にならないようであれば食べてしまったほうが良いです。
さつまいもの皮に含まれている栄養素の効果や皮ごと食べやすいレシピを解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
7.まとめ
炊飯器を使えば、手間なく、甘くてねっとりとした焼き芋が作れます。β-アミラーゼという酵素の働きを最大限に引き出す、炊飯器の絶妙な加熱機能がその美味しさの秘密です。
水の量で食感を調整したり、トースターで香ばしさをプラスしたりと、自分好みの焼き芋を簡単に楽しめるのも魅力です。ぜひ、お家で試してみてください。
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