第二の脳「腸」をコントロールすることで美腸に!

0
1689

体内に取り込んだ食物を消化、栄養分を吸収し、便として排出する。それが一般的に知られている腸の主な役割ですが、実は腸は「第二の脳」とも呼ばれている重要な臓器です。

腸の腸内環境や腸内細菌を上手くコントロールすることで便秘改善・美肌・免疫力アップが期待できます。

そこで、美しい腸=「美腸」になるためのライフスタイルを提案します。

そのための一歩として、まずはこの記事を読んで腸に関する知識をより深めていきましょう。

1 美腸とは?

腸の主な働きは食べ物を消化・吸収して不要なものを体外に排出することですが、その働きを最大限にこなすことのできる腸内環境が整った状態を目指すことを美腸といいます。

また、腸の中には善玉菌悪玉菌日和見菌といった3つの腸内細菌が存在しています。

腸内環境を整えて美腸になるにはこれらの3つの腸内細菌のバランスが必要不可欠となります。

 

2 腸の中にいる3つの菌

腸の中には、大きく分類して「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」という3種類の菌が存在しています。善玉菌と悪玉菌って言葉は聞いたことのある人が多いのではないでしょうか。

とはいえ、それぞれが腸の中でどんな働きをしているのか、把握されていない人の方が多いと思います。それでは、それぞれの菌の働きについて詳しく見ていきましょう。

2-1 善玉菌

善玉菌は消化吸収の補助の役割や免疫の刺激といった、健康維老化防止などに関わる菌です。

代表的な菌には乳酸菌ビフィズス菌アシドフィルス菌など様々な種類があり、悪玉菌の増殖や定着を防いで感染を予防、有害物質を体外に排出する手助けをしてくれます。

2-2 悪玉菌

悪玉菌は善玉菌とは違い、病気の引き金になったり老朽化を促進したりと、身体に悪影響を及ぼす菌のことをいいます。

代表的な菌にはウェルシュ菌ブドウ球菌大腸菌などがあります。

また私たちの身体の中では、この悪玉菌と善玉菌は常に腸の中で戦っています。

2-3 日和見菌

最後にこの日和見菌は、腸内の細菌バランスが善玉菌が優位にある時は善玉菌と同じ働きをし、反対に悪玉菌が優位にある時は悪玉菌と同じ働きをします。

代表的な菌にはバクテロイデス大腸菌連鎖球菌があります。

この3つの腸内細菌の理想のバランスは、善玉菌=20%  悪玉菌=10% 日和見菌=70%と言われています。

3 意外と知らない腸のはたらき

3-1 小腸

腸は驚くほど精密にできており、1日24時間絶え間なく働くことで、人間の生命を支えています。

また、腸は「第二の脳」とも呼ばれており、脳からの命令がなくても自分で判断して活動することが可能です。

そして腸の一部である小腸には、体内の免疫細胞の60%以上が存在しており、人体最大の免疫器官とされています。

主な役割は酵素の働きにより食べ物を消化して、栄養分を吸収することです。

3-2 大腸

大腸は結腸直腸に分けることができ、結腸は盲腸上行結腸横行結腸下行結腸S状結腸に分けられます。

結腸には小腸で液状となり送られてきた内容物から水分を吸収、便にして直腸に送る役割があります。

そして直腸には、便の貯留による排便の我慢と肛門からの排便の役割があります。

また、腸内細菌は小腸にもいますが、大半は大腸にいます。

4 腸に関する知識

4-1 免疫細胞の約70%は、腸管に集中している

腸管の主な働きは消化・吸収ですが、免疫器官としても極めて重要な役割を担っています。

病気の元となる多くの病原細菌は、口から入って腸などを通して体内に侵入します。

このような侵入物から身を守るための自己防衛体制として、腸管には身体の中でも最大規模を誇る免疫器官が配置されており、その数と量は、実にからだ全体の約70%にもなります。

4-2 腸内環境は便でわかる!

便は腸内環境を表すバロメーターと言われています。

便を観察することで、腸管における腸内細菌の様相「腸内フローラ」が善玉菌の優勢であるかどうかで判断することができます。

善玉菌が優勢である場合の便は、バナナ状か半練り状で、コロコロ状なら便秘状態を表し、泥状や水状はあまり良くない状態を表しています。

また、便の色や臭いからも腸内環境を知ることができ、便の色が黄色に近づけば近づくほど腸内環境は酸性で、善玉菌が優勢であることがわかります。

そして臭いが強烈な便は、タンパク質が腸内の悪玉菌により分解されてできる成分に起因しており、肉食の摂取過多は悪玉菌を増殖させ、便の臭いが強くなる原因にもなります。

4-3 ハッピーホルモンのセロトニンは腸が作る!?

精神状態を安定させ、ポジティブな気持ちや精神的な安らぎを作り出す神経伝達物質である「セロトニン」ハッピーホルモンとも呼ばれるこのセロトニンの95%は腸で作られています。

つまり、腸内環境を整え、3つの腸内細菌のバランスを一定に保つことで美腸になり、その結果としてセロトニンが体内で生成され、幸せな気分になれるということです。

4-4 人は腸から生まれている

第二の脳とも呼ばれる腸は、脳に匹敵するほどの神経細胞を有しており、生物に最初に備わった器官であると言われています。

人間の生命が誕生するとき、胎内で最初に作られるのは脳ではなく「腸」です。

腸は様々な情報を瞬時に受け取る神経細胞が張り巡らされ、脳から独立して働くことができる唯一の臓器で、腸が第二の脳と呼ばれる理由はそこにあります。

5 美腸にする方法

5-1 善玉菌を増やす

腸はその状態を食べ物でコントロールすることのできる唯一の臓器です。

そして食べ物をコントロールし、食生活を改善することで腸内の善玉菌を優勢の状態にすることができます。

つまり、美腸を目指すには腸内細菌を整える必要がある=善玉菌を増やす必要があります。

5-2 食物繊維を摂る

食物繊維には2種類あります。
水分を保持し、便のカサを増やすことで腸を刺激して排便を促す「不溶性食物繊維」と便を柔らかくし、腸の蠕動運動を促進させる「水溶性食物繊維」があります。

この2つをバランスよくとることで腸をきれいにしてくれます。

よりバランスよく食物繊維を摂取できるよう、温野菜野菜スープといった3〜5種類の野菜を組み合わせた献立にするなど、工夫をする必要があります。

5-3 プロバイオティクスを摂る

プロバイオティクスとは、人体に良い影響を与える微生物またそれらを含んだ製品、食品のことを指します。

具体的にはヨーグルト乳酸菌飲料チーズ納豆といった発酵食品です。

これらを摂取しても腸には定着することはありません。しかし、もともと体内に常在しているビフィズス菌や乳酸菌を増やしてくれます。

それにより、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする酢酸や乳酸を産生します。その結果、定期的な排便を促して善玉菌を優勢にする腸内環境の構築をします。

またプロバイオティクスには、花粉症アレルギー症状の緩和血中コレステロールの低下胃がんの原因になるピロリ菌の増殖の抑制効果などといった、実に多くの効果があるとされています。

まとめ

善玉菌、悪玉菌、日和見菌といった健康を左右する腸内細菌が多く住んでいるのは大腸です。

大腸は小腸に比べると酸素量が少ないため、細菌にとっては快適な環境となり、病気の発生源になりやすくもなります。

大腸をケアすることは病気予防のカギにもなり、腸内細菌のバランスを整えることで美腸を目指すことができます。

食生活の改善だけでなく、生活習慣運動習慣といった規則正しい生活を心がけましょう。