
さつまいもとじゃがいもは「イモ」であることと、ホクホクした食感が似ていて、共通点がたくさんあるように見えるのですが、栄養価の高さや味わいや風味など、たくさんの違いがあります。
さつまいもとじゃがいもの違いを把握しておくと、料理をもっと楽しみながら作ることができたり、食事の栄養バランスがみだれていると感じた時でも、取り入れるべき食材がどちらなのか、判断しやすくメリットがあります。
この記事では、似ているようでも全然違う、さつまいもとじゃがいもの違いをまとめてご紹介していきます。
目次
1.植物としてのさつまいもとじゃがいも
植物としてのさつまいもとじゃがいもは、分類・実のでき方・芽にある毒の有無などの違いがあり、その詳細が気になるところ!
ここではさつまいもとじゃがいもの、植物としての違い、3つのポイントについてチェックしてみましょう。
1-1.分類としての違い
じゃがいもとさつまいもは、植物学上の分類・科が大きく異なっています。
科 | 仲間の植物 | 花の特徴 | |
さつまいも | ヒルガオ科 | あさがお、ヒルガオなど | ヒルガオに似ている |
じゃがいも | ナス科 | ナス、トマトなど | ナスの花に似ている |
そもそもさつまいもとじゃがいもの科とは、同じ種類の仲間のことを言い、植物を分類するときに使われる表現といわれています。
じゃがいもとさつまいもの気になる科は、
- さつまいもの科:ヒルガオ科であり、あさがおやヒルガオと同じ仲間
- じゃがいもの科:ナス科であり、ナスやトマトなどの野菜と同じ仲間
さつまいもとじゃがいもの科がまったく違っているのは、実をつける前に花が咲き、その花の特徴にも大きな理由が!
まず、
- さつまいもの場合:ヒルガオにそっくりの花が咲く
- じゃがいもの場合:ナスの花にそっくりの花が咲く
といった特徴がありさつまいもは「ヒルガオ科のさつまいも属」、じゃがいもは「ナス科のナス属」!という、また違った属性の違いもあるんですよ。
1-2.実のでき方の違い
さつまいもとじゃがいもは、花が咲く前の、実のでき方にも違いがあります。
まず、さつまいもの実のでき方は、
- 根の部分に実がなり、土の中にある根の部分に栄養を蓄えながら、実が徐々に大きく成長していく。
- さつまいもは根っこの部分を食べる。
という特徴があります。
代わってじゃがいもの実のでき方は、
- じゃがいもは、実ではなく茎の部分を食べる。
- 土の中の茎の部分に栄養を溜め込みながら徐々に実が大きくなる。
という特徴があります。
実のでき方 | 食べている部分 | |
さつまいも | 根の部分に実がなる | 根っこの部分を食べる |
じゃがいも | 茎の栄養を溜め実になる | 茎の部分を食べる |
さつまいもは実、じゃがいもは茎の部分を食べるというところも、あまり知られていなかった大きな違いとなっています。
1-3.「芽」の毒の有無の違い
さつまいもとじゃがいもには、毒性があるかないかという違いもあるんです。
さつまいももじゃがいもも、実の部分には毒性はないのですが、じゃがいもの芽には毒性があります。
さつまいも | 芽に毒はない |
じゃがいも | 芽に毒がある |
じゃがいもの芽の気になる毒性とは、
- 長期間放置するとくぼんだ個所から芽が出てくる
- この芽に、チャコニンやソラニン、ポテトグリコアルカロイドという毒性
があり、じゃがいもの毒性は、芽だけではなく、皮が緑色に変色した部分にも含まれていることがあります。
そのためじゃがいもは、芽や緑色に変色した皮の部分を、十分に取り除いてから食べることが推奨されています。
わたしたちにとって身近な食材であるじゃがいもですので、毒性があるとマイナスなイメージを持ってしまうことが多いかもしれません。
ですが、じゃがいもの芽の毒性は水に溶けやすい性質があるので、緑色に変色した皮と芽をしっかりと取り除いてから、水にさらすと毒が溶けだしてしまうので、トラブルなく安心・安全に食べることができるんですよ。
2.さつまいもとじゃがいもの栄養価を徹底比較!
さつまいもとじゃがいもは、健康面や栄養管理が気になるとき、ダイエットや美容の効果を実感したいと思ったときにも取り入れられることが多い、栄養満点の食材。
では、さつまいもとじゃがいもでは、どちらが栄養価が高いのでしょうか?
さつまいもとじゃがいもの、主な栄養素を表にしてまとめてみました!
【さつまいもVSじゃがいも】栄養価の比較表まとめ | カロリー | 炭水化物(食物繊維) | タンパク質 | 脂質 | ビタミン群 |
さつまいも(100g中) | 132kcal | 4.6g | 0.9g | 0.1g |
|
じゃがいも(100g中) | 76kcal | 1.3g | 1.5g | 0.2g |
|
さつまいもとじゃがいもの栄養価の違いを見直してみると、
- お通じの改善や糖質吸収を抑える食物繊維
- 美容やダイエット、栄養バランスを整えるために役立つビタミン群
- 妊活中の女性に必須の栄養成分、葉酸
などなど、圧倒的にさつまいもの方がじゃがいもよりも栄養価が高いことがわかりました!
3.ダイエット向きなのはさつまいも!ポイントは「GI値」
さつまいもとじゃがいもは、さつまいもの方が圧倒的に栄養価が高く、美容や健康、ダイエットに役立つ栄養成分をバランスよく補えることがわかりましたね。
では、さつまいもとじゃがいも、ダイエットに向いているのはどちらなのでしょうか?
それはずばり、「さつまいも」!
さつまいもとじゃがいものカロリーをチェックしてみると、じゃがいもの方が低カロリーになっていることがわかるので、じゃがいもの方が低カロリーなのに、どうしてさつまいもがダイエットに向いているのか?と、不思議に感じませんか?
その理由は、さつまいもは、太りやすい栄養素といわれている糖質の含有率や食事の後の血糖値上昇を示す指標「GI値」が低く、食物繊維が豊富に含まれているため、糖質を分解・体外へ排出し、ダイエットを効率的にサポートするメリットがあるからなのです。
逆にさつまいもは、GI値が高く、ダイエット中に食べてしまうと思わぬカロリーオーバー・糖質の過剰な摂取につながってしまうリスクがあるんですよ。
3-2.さつまいもVSじゃがいも 気になるGI値はこれだ!
次に、さつまいもとじゃがいもの気になるGI値について参考にしてみましょう。
- さつまいものGI値:55で、低GI値の食材に分類されている
- じゃがいものGI値:90となり、血糖値上昇のリスクが高く、高GI値の食材に分類されている
さつまいもとじゃがいもは、GI値にも大きな違いがあり、ダイエットに取り入れるのであれば、さつまいもの方がベストな食材であること、納得できるのではないでしょうか♪
3-3.要注意!GI値が上がるさつまいもの食べ方
美容大国、韓国女性からも万能な食材・ダイエットにベストな食材とした親しまれているさつまいも。
ダイエット食として取り入られることが多いさつまいもですが、GI数値が上がる、要注意の食べ方もあります。
さつまいもで美味しく、楽しいダイエットをすることができるよう、GI値が上がる食べ方についてチェックしてみましょう。
- さつまいもを煮る、蒸す(蒸かしいも):GI値が45~50となり、ダイエットにベストな食べ方といわれている
- さつまいもを焼く(焼き芋):GI値が80~85となり、高GI食品のご飯やパンと変わらなくなる
特に焼き芋は、長時間かけて加熱する必要があるので、デンプン質も多くが糖質に変化し、体内に吸収されやすくなってしまうので、ダイエット中は煮るor蒸す方法で食べることがおすすめです!
【さつまいもVSじゃがいも】の違いはココにある!~おわりに~
科や実をつける場所、栄養面でもさまざまな違いがあるさつまいもとじゃがいもは、それぞれの食品の特徴や良い部分、違いを把握しておくと、目的に合わせて使い分けができるようになります。
さつまいもとじゃがいもを、毎日の料理に上手に使い分けしながら、それぞれの美味しさを同じように実感できたら、ステキですね!
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