秋に旬を迎えるさつまいもですが、スーパーでは一年中見かけます。
料理にもスイーツにもなるさつまいもは、日持ちもする野菜。できれば安いときにおいしいさつまいもがたくさん手に入ったらうれしいですよね。
今回はさつまいもの値段の相場を、販売店舗や季節、品種などにわけてくわしくご紹介します。
目次
1.さつまいもの値段はどれくらい?
1-1.さつまいもの値段や相場価格
総務省統計局 小売物価統計調査では、さつまいもの平均相場価格は以下のとおりです。
さつまいも1本 | 214円(税込) |
さつまいも1kg | 658円(税込) |
出典元:総務省統計局 小売物価統計調査(2023年7月)/おねだんノート
さつまいも1本の値段は、Mサイズ(200~250g)程度で算出しています。さつまいも1kgあたりの全国平均価格は上昇傾向にあります。
1-2.さつまいもの値段の販売店舗の比較
さつまいもは販売店舗によっても価格が変動します。スーパーよりも八百屋が高い傾向にありますが、規模や仕入れ方法によって価格はさまざま。
八百屋は、大きい良質なさつまいもを取り扱っていることが多く、値段が高めになっています。
1本あたりの値段 | |
西友 | 214円(税込) |
イオン | 214円(税込) |
八百屋 | 300円前後 |
※ネットスーパーによる価格です。
1-3.さつまいもの季節ごとの値段の比較
さつまいもはその年の収穫量によって価格が左右されます。2022年夏から2023年夏にかけては、さつまいもの旬である秋を除き、ほとんど値段の変動はありません。
季節 | 1本あたりの値段 |
春 | 214円(税込) |
夏 | 214円(税込) |
秋 | 196円(税込) |
冬 | 214円(税込) |
1-4.さつまいもの品種ごとの値段の比較
高系14号
さつまいもの代表的な品種であり、大手スーパーマーケットでも販売されている「高系14号」は、
- 徳島の鳴門金時
- 石川の五郎島金時
- 香川の坂出金時
- 高地の土佐紅
- 鹿児島の紅さつま
- みやざきの宮崎紅
という6つもの品種が展開されています。
西日本での生産量が多い高系14号は、他のさつまいもの種類と比べると、果肉や皮の色が薄めで、しっとり濃密な甘みが特徴となっています。
高系14号は焼き芋を始めなめらかでしっとりした食感が特徴になっていることから、スープやスイーツとして食べるのがおすすめです。
高系14号の値段相場・基本情報
値段相場 | 1本あたりおよそ198円、1袋当たりおよそ298~398円 |
皮の色 | 薄い赤紫 |
果肉の色 | 薄い黄色 |
食感 | しっとり、ややねっとり |
おすすめの食べ方 | ポタージュやスムージー、スイーツなど |
旬の時期 | 8~2月 |
紅はるか
2013年に品種登録された「紅はるか」は、さつまいもの中でも比較的新しい種類となっています。
紅はるかには、
- 茨城の株式会社ポテト:紅天使
- JA全農大分:甘太くん
- 宮崎県串間市:葵はるか
などのユニークなネーミングが特徴となり、甘みが強く収穫後はホクホクした食感を味わうことができます。
九州121号、春こがねというさつまいもの品種を交配した紅はるかは、焼き芋にすると糖度が50度を超えることもあるため、甘みが強いさつまいもを探している人にもおすすめの品種となっています。
紅はるかの値段相場・基本情報
値段相場 | 1㎏あたりおよそ1,000円 |
皮の色 | 濃いめの赤紫色 |
果肉の色 | 黄色と白 |
食感 | 甘みが強く、収穫後はホクホク、貯蔵後はしっとりに |
おすすめの食べ方 | 蒸し芋、焼き芋、スイーツ |
旬の時期 | 11月~1月 |
安納芋
蒸し芋や焼き芋を始め、和洋中とさまざまな料理に活用することができる「安納芋」は、調理をすると蜜があふれるほどに甘く、
- フルーツこがね
- 安納紅
- 安納こがね
- 安納もみじ
- 安納みつき
- 灯龍蜜いも
食感に粘り気があり、強い甘みが特徴の安納芋は、その地域によっては「蜜いも」とも呼ばれています。
安納芋の果肉のオレンジ色は抗酸化作用成分のひとつ、βカロテンとなり、健康・美容・ダイエットを意識している人や、料理の見た目を鮮やかに仕上げたいと思う人にもおすすめの品種となっています。
安納芋の値段相場・基本情報
値段相場 | 1袋当たりおよそ298円~398円、1㎏あたり1,200円 |
皮の色 | 安納紅は濃いめの赤紫、安納こがねは薄い黄色 |
果肉の色 | あざやかなオレンジ |
食感 | ねっとり |
おすすめの食べ方 | きんとんやスイーツ、煮物など |
旬の時期 | 10~1月 |
鳴門金時
「鳴門金時」は、徳島県を代表するさつまいもの名産品として知られています。
高系14号を品種改良してつくられた鳴門金時は、栗のような濃密な甘さとホクホクした食感が特徴で、焼いたり蒸したりすると、徐々に甘さがにじみ出るようになります。
食感のバランスがよいさつまいもの品種となっているので、小さなお子さまから高齢の方までに食べやすく、和洋中、スイーツにも使いやすいメリットがあります。
鳴門金時の値段相場・基本情報
値段相場 | 1㎏あたりおよそ1,200円 |
皮の色 | 赤みが強い紫色 |
果肉の色 | 黄色っぽいオレンジ |
食感 | ホクホク、さっくり |
おすすめの食べ方 | スイーツ、和洋中 |
旬の時期 | 11~2月上旬 |
シルクスイート
2012年に種苗の販売がスタートした「シルクスイート」は、
- 春こがね
- 紅まさり
というさつまいもの品種を交配して作られた、高級感のあるネーミングも印象的な種類。
シルクスイートは、他のさつまいもの品種に比べると、甘さが控えめなので、和洋中すべてのレシピアレンジに活用することができます。
採れたてのシルクスイートはホクホクした食感が特徴で、貯蔵期間が長い商品を選ぶと、ねっとり濃密な食感に変化するので、いつでも美味しく、飽きずに食べることができますよ。
シルクスイートの値段相場・基本情報
値段相場 | 1㎏あたりおよそ1,000円 |
皮の色 | 赤紫 |
果肉の色 | 薄い黄色 |
食感 | ホクホク、しっとり |
おすすめの食べ方 | 焼き芋、煮物、スイーツなど |
旬の時期 | 11~2月 |
いもジェンヌ
新潟県では一般的・他の地域からは特産品として知られている「いもジェンヌ」は、キュートなキャラクターが存在し、話題を集めているので、小さなお子さまにも人気のさつまいも。
いもジェンヌの名前は商標となり、品種は紅はるかのひとつになっています。
さつまいもの品種は、どれもそれなりに高額に販売されていますが、いもジェンヌは1㎏あたり600円となっているので、購入しやすいところも人気のヒミツ。
ねっとりした食感が特徴のいもジェンヌは、鮮やかな皮のカラーと、透明感のある果肉のカラーが特徴となっているため、スイーツに活用すると高級感あふれた印象に仕上がることでしょう♪
いもジェンヌの値段相場・基本情報
値段相場 | 1㎏あたり600円 |
皮の色 | 茶色がかった赤紫 |
果肉の色 | あざやかな黄色 |
食感 | ねっとり |
おすすめの食べ方 | スイーツや炒め物、ポタージュなど |
旬の時期 | 10~2月 |
クイックスイート
「クイックスイート」は、一般的なさつまいもの品種とは違い、開発が目的で作られためずらしくレアな品種として注目を集めています。
- 九州30号
- ベニアズマ
というさつまいもの品種を交配させたのち、選抜・育成を経て品質登録され、比較的新しい種類になっています。
クイックスイートは扱い方・調理方法がとてもカンタンで、電子レンジで加熱したり、蒸し器でサッと蒸すだけでもさつまいも特有の甘さを引き出し、石焼き芋のようなホクホク感としっとり粘り気のある食感の両方を味わうことができます。
クイックスイートの値段相場・基本情報
値段相場 | 1㎏あたり1,500円 |
皮の色 | 赤紫 |
果肉の色 | 黄色 |
食感 | ホクホク |
おすすめの食べ方 | 炒め物や焼き芋など |
旬の時期 | 9~11月 |
2.さつまいもの値段が他のイモ類より高い理由とは?
さつまいもは他のイモ類と比べると値段が高めです。主な理由は、さつまいものほとんどが国産農家で作られていること。
じゃがいもやさといもは、海外でも大量生産されているので、安価な輸入品が流通しています。
また、さつまいもの流通には多くの仲介業者がかかわるため、そのたびに利益が上乗せされ、消費者に届くまでに価格が上がります。
さらに2018年以降、基腐(もとぐされ)病が原因で、不作が続いているのも価格高騰の理由です。基腐病とは、葉やつるが枯れてしまい、イモの部分が腐ってしまう病気で、糸状菌に感染した種苗や畑に残った葉や茎、イモなどからも伝染します。
3.さつまいもを安く手に入れるには?
価格が高騰しているさつまいもですが、安く手に入れるコツがあります。まずはネットショップやフリマアプリ。
ネットショップは、大量に購入する場合や特定の品種を購入したいときにおすすめです。大量に購入すると送料込みで買えることもあります。
フリマアプリは、訳ありのさつまいもを生産者が安く販売していることも。1~2kgで提供してくれるので、大量にあっても食べきれない、少しずつ違う品種を楽しみたいという人にぴったりです。
また、生産者から直接などの手法で訳あり品を購入する方法もあります。農家の直営店で購入すれば流通コストがないので、良質なさつまいもを安く手に入れることができるでしょう。
まとめ
さつまいもは旬である秋に価格が安くなります。良質なさつまいもを安価で手に入れたいのであれば秋がおすすめです。
さつまいもは他のイモ類と比べると価格が上がります。ほとんどが国産であることや流通コストがかかるのが主な理由です。
旬の季節以外でも、なるべくさつまいもを安く購入したい人は、ネットショップやフリマサイトを利用してみるといいでしょう。
また、直接生産者から購入するという方法もあります。自分に合った購入方法で、おいしいさつまいもを手に入れてくださいね。
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