
秋の味覚の代表格「さつまいも」。
さつまいもは単に秋の味覚を味わうための食材としてだけではなく、私たちの健康のためにも役立つ食材です。
この記事では、血圧が上がる仕組みや血圧低下の働きを持つさつまいもの5つの栄養素についてご紹介します。
目次
1 血圧が上がる仕組み
1-1 心拍の出量増加による血圧上昇
加齢や高血圧などの生活習慣病により、血管が狭くなったり詰まったりと、動脈壁の変化が起こりその結果、血圧がさらに上昇します。
心拍の出量増加による血圧上昇のメカニズムは、特に高血圧初期に見られることが多くあります。
しかし、高齢者に見られる慢性的な高血圧症状の場合、心拍の出量は正常から低下しているケースが多いです。
1-2 塩分過剰摂取による血圧上昇
塩分の過剰摂取により循環血液量が増加、前負荷を増大させることで心拍の出量が増加し、血圧が上昇します。
日本人は特に塩分を多く含んだ食事を摂る傾向にあると言われており、これを「食塩感受性高血圧症」といいます。
2 血圧を下げてくれるさつまいもの5つの栄養素
1-1 アントシアニン
パープルスイートロードやアヤムラサキといった紫色のさつまいもは、動脈硬化や生活習慣病の原因となる活性酸素の働き(抗酸化性)を抑制する力を持つ「アントシアニン」を含んでいます。
アントシアニンは赤ワインやブルーベリーに含まれるポリフェノールの一種で、初期の肝機能障害の軽減や老化の防止、発ガンの抑制効果があります。
1-2 食物繊維
さつまいもには、同じいも類の中でも特に食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維とは、人間の体の中の消化酵素で消化されない食物成分を指し、さつまいもの中には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類の食物繊維があります。
水溶性食物繊維にはコレステロール値を低下させる作用があり、不溶性食物繊維には毒素や悪い菌を吸着する働きがあり、便秘予防にも効果を発揮します。
1-3 ビタミンC
ビタミンCは熱に弱いとされていますが、さつまいもの場合は熱を加えることででんぷん質が糊化し、膜を張ってビタミンCを保護します。
ビタミンCには、ツヤ感のある肌質を保つのに必要なコラーゲンの生成を活発にしてくれる作用があり、そのほかにも心臓病の予防やストレスにも効果的で、ニキビ予防や発がん性物質の生成の抑制効果もあります。
さらに鉄の吸収を助けることで、貧血防止にもなります。
1-4 ビタミンE
ビタミンEには、老化の原因になる過酸化脂質が体内に発生するのを抑制する働きを持っており、野菜類の中でも特にさつまいもに多く含まれています。
ビタミンEは、細胞の老化を遅らせて潤った肌を保たせてくれる、老化防止のビタミンとして知られています。
1-5 カリウム
血圧の低下に効果的なカリウムは、腎臓からナトリウムを排出する働きがあり、さつまいもにはご飯の18倍のカリウム:490mgが含まれています。
しかし、カリウムは調理中の損失率が非常に高いため、さつまいもを調理する際には丸ごと使用するか、包丁などで切ってから使用する場合は、出来るだけ茹で汁まで有効活用することを心がけましょう。
まとめ
高血圧の予防や改善には普段の生活だけでなく、食生活にも目を向ける必要性があります。
そんな時おすすめなのがさつまいもです。さつまいもが持つ5つの栄養素が血圧を下げてくれる手助けをしてくれます。
秋の味覚を楽しむ食材としてだけではない、さつまいもの隠れた魅力をぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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